優しい人になりたかった

散々叫んできた

どうしようもない失敗と後悔

そして何も無い自分を僻んで嫌った

それももういつの事だっけと振り返る


無かった自尊心はそれなりについた

だけど僕自身が変われることはなかった

廃ビルの壁によりかかって雑踏を見る

どうしようもない心の冷ややかさはそのままだ


創作にあるような分断は突然訪れる

仲良かったあの人ともつい最近別れた

切るのは簡単、再会は困難

僕らが生きるオープンワールドは甘かない


離れてったあの人のことを未だに想う

「もう少しこう出来たな」とか反省は尽きない

出会いっていうのは言うほど安いもんじゃない

自分から切るなんてもってのほかだと思う


だが、そんなことを僕も軽くしてたよ

それで「優しい人になりたい」とか抜かすなよ

ついに降り出したこの雨に傘も差さず

一歩も動けず、誰かの目が冷ややかに刺さる


他人への諦めより自分への諦めが勝る

こんなやつだから嫌われるんだと未だ思う

だがそれに飲み込まれたら終わりだと足掻く

それを無情に押し流す世情

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