シスコン姉妹の姉は第一皇子より妹が好き



こうしてあの恐怖の第一皇子主催お茶会からとうに3日が経った頃



「スフィア、今日も居るわね」



「ホントですね、姉様」



私とスフィアは眩い朝日の中優雅にお茶を......じゃなくて冷度の視線で影に潜む人物見る



「出てきてください、殿



「あははすぐ見つかっちゃったね、でもそんな堅くなくていいよ、だってソフィアと私はもうじゃないか」



影からヒョコっと出てきたのは白銀のサラサラな髪を腰まで伸ばし砂漠の国では皆褐色の肌のはずなのに何故か陶器のような真っ白な肌をして真紅の瞳で私を見つめ、屈託のない笑顔を見せただった

こいつ、攻略対象なだけ合って顔は良いんだよな、



「遠慮しておきます、殿。私は貴方の婚約者でもありそれ以下でも以上でもないのです、お分かりになりましたか?」



「うん、納得はしてないけどいずれはになるんだから今ぐらい我慢してあげるよ」



「でもそれは調の話です」



「面白いこと言うんだね、私は一度噛みつけばずっと離さないタイプだよ。果たして君は逃げられるのかな?」



「姉様と一緒に居るのは私です!!」



「うん?どうしたんだい?



「「死ね」」




「死ねと言われて死ぬんじゃあまりにもかっこ悪いから死ねないよ」



ディランはなき真似をする

いちいち胡散臭い

お前となんか一緒に居るか!

私が一緒に居るのはスフィアだけなのさ!!

まあだし席に一回座らせるか




「まあ立ちながらの話も悪いしどうぞお座りになって」



「さっき『死ね』と言ったのに今度は『座れ』かい?」



「いいから座れ」



「まあまあ怒らないで座るからさ」



ディランは笑いながら席に座った

だが目線はずっと私に向けられている

ちょっとウザいである

どうせ学園通ったらヒロインとメロメロになるんでしょ?

さっさとメロメロになりなさいな!!

まあコイツとは8歳で丁度同い年

こんなヤツが同い年なんてやだ

そうしたらスフィアが私のドレスをちょんちょんと可愛らしく引っ張ってっきた



「どうしたの?スフィア」



「姉様は第一皇子殿下と結婚しないで私と一緒にいてくれますよね?」



「ええもちろん一生一緒にいようね」



「でもそれは私が困るなぁ」



「「第一皇子殿下はそこらへんの草でも食ってろ」」



「こういうときだけ息ぴったりなんだよねぇ君たち」



「姉妹ですからね」



「そうですよ、第一皇子殿下とは違って私達は家族なのです」



「えぇ?でも私がソフィアと結婚したら家族になるよ?」



「無事結婚できたら、ですけどね」



「無事結婚できなきゃ君を攫うまでだよ」

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