シスコン姉は巻き戻る
私はスフィアをお姫様抱っこして私の前に居る王子を見た
王子は震えていてまるで小動物のようになっていた
私は怒りのあまり見知らぬはずの魔法を発動していた
「死の
私が唱えると王子は体が腐り始めボロボロと崩れていく
スフィアは王子をじっと見つめ言った
「死者の
スフィアが唱えると今度は王子の体に赤い紋章が浮き上がってくる
スフィアはこちらを見てニコリと笑った
「姉様、ありがとうさっき怒ってくれて」
「もう、スフィア〜」
私はスフィアを下ろして抱きついた
そしてスフィアを堪能しているとスフィアが提案してくる
「姉様、取り返しのつかないことが置きましたから――
スフィアが言うと直後目の前に足を着いていた王子は裁判長の前に、私達の姿は戻っていた
そして裁判長が重々しく言った
「これより裁判を始める」
ああ、スフィアは時間を巻き戻させたのね
「ではまず、容疑者ブルーレイ公爵家の長女ソフィア・ディスカ・ブルーレイとブルーレイ公爵家の次女、スフィア・シサ・ブルーレイの意見を聞く」
裁判長が言うと私達は前とは違う言い方をした
「私達は――無罪です」
「なぜだ?俺を殴っただろう?」
スフィアは私の前へと出て言った
「
スフィアは空中に水の球体を作り出した
ああ、スフィアは前はこんな力を使えなかったのに...?
これも悪魔の力?
スフィアが写した光景は王子が令嬢たちのスカートをめくったり興味のない令嬢を放置したり散々な有様だった
王子は真っ青になっている
「ほう...これは...‥‥‥」
「えぇい!今回は許してやる!!二度と俺の前に出るな」
結局王子がキレて裁判は有耶無耶になった
私とスフィアは帰りの馬車で頭を捻っていた
「スフィア、あの水色は私達のことを『大悪魔』と言ったわね?」
「えぇ姉様私が時間を巻き戻したから良いものの人間だった頃より何故か魔力が増しており体が浮くように楽でした」
「そうね、私もそうよ」
「もしかして悪魔の姿にもなれるのかしら?」
私が悪魔の姿をイメージすると私の体は黒い霧で覆われ......黄金のツノ、黒い大きな羽、間違いない悪魔の姿になっていた
「姉様、馬車の中でやめてください。でもこれで悪魔の姿になれるのですね」
私はまた人間の頃の姿をイメージして8歳の姿に戻った
「悪魔の姿を想像したら変身できるわよ」
「ではまずは私達の秘密ですね」
スフィアは何故か『私達の秘密』と言う言葉を強調してモジモジし始めた
可愛い...ウチの妹は世界一!
「そうねお揃いね」
「お揃いですね」
二人で顔を合わせながらスフィアによりかかる
そして長い長い帰宅路の中いつの間にか眠ってしまった
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