シスコン姉妹は裁判で王子と決着する
こうしてあのプチお茶会騒動から一週間が立った頃ブルーレイ公爵家宛にある手紙が届けられた
「う〜んこれはソフィアとスフィアへ対する宣戦布告だねぇ」
「姉様、頑張りましょう!」
そう、私達はあの
でもあの場で口封じは成功したから大丈夫だとは思うんだけど......
私はスフィアの頭を撫でながら考える
「いいじゃないですか、姉様?だってもしかするとあの
「うん、スフィアの言うとおりだけど...!」
「大丈夫、僕に任せたまえ。ソフィア、スフィア、君たちの父親である僕も手伝えるかい?」
「「もちろんです、お父様」」
私とスフィアは顔を合わせて笑った
「では戦闘準備を開始しましょう!」
「お〜!」
「そうだな」
こうしていつのまにか裁判の日になっていた
裁判所にスフィアと馬車に乗って着くといかにも洋館と言う感じでゾクリと何故か寒気が走った
なんか嫌な予感がする......
いや、気のせいだろう
私はスフィアと一緒に裁判所に入っていく
案内されたのは裁判所の中心部
上には裁判官がいて隣には王子がこちらを嘲笑っていた
「姉様、あの
「ダメよ、私達が今行動すると危険度が高くなるわ」
スフィアと私は並んで淑女の
「これより、裁判を開始する」
重々しい裁判官の声で裁判が始まった
大丈夫よ、ソフィア!私達にも証人がいるんだから
「ではまず、容疑者ブルーレイ公爵家の長女ソフィア・ディスカ・ブルーレイとブルーレイ公爵家の次女、スフィア・シサ・ブルーレイの意見を聞く」
私はスフィアを庇うように前へ出て話した
「あの日、お茶会で殿下が数名のご令嬢のドレスをめくり痴漢行為をしていました。さすがに私達も見ていられず注意した御用でございます」
「私も姉と見ていましたが殿下は少々度が過ぎております」
「ちがう!俺はただ遊んでやっただけだ!」
「どの口が言ってるんですか?」
「ふざけんなゴミムシ」
私達は王子の言葉に返す
すると顔を真っ赤にした王子がどこから出したのか剣を持って襲ってきた
だが周りは止めない、ただ嘲笑っているだけ
そうか、コイツ裁判長を味方に付けたんだ!!
王子は私の腹部に剣を刺そうとして――
「ブシャァァァァ」
あれ?痛みは感じない...?
だけど血がポタポタたれている
私の前には王子に腹部を刺されたスフィアがいた
「スフィア、なんで私を庇ったの...?」
「ねえ...さま...‥‥‥‥のそういう......ところですよ......」
スフィアの手は青ざめて冷たく顔は真っ青で腹部から血が恐ろしいほど流れていた
私がスフィアを抱いて崩れ落ちると王子は最後まで笑っていた
許さない...!許さない...――
「私の妹になんてことすんのよ!?」
私が叫ぶと私とスフィアの周りには黒い炎が円上に着いた
そして私達の体を包み込む
熱いはずなのに熱くない、不思議な感覚だった
「嗚呼、これは...!世界で五番目の悪魔の誕生だ...!」
誰かがそう呟いた
いつの間にかスフィアは立っており流れていた血は止まり傷口は塞いでいた
「スフィア...!生きているの...?」
「姉様?」
「スフィア、スフィア...ああ」
私は炎の中でスフィアを抱きしめた只々泣いていた
次の瞬間私達は炎の中にいたはずなのに白い空間に来ていた
『ようきた、世界で五番目と六番目の大悪魔よ』
声の正体は褐色の肌に水色のボブヘア、そして頭からは鹿のツノのような物が生えた少女だった
「私達は悪魔なんかじゃない、人間よ」
『元・人間じゃな、そなた達、人間はな、ある程度一定の感情を超えると――悪魔になるんじゃ。だが超えるケースが非常に稀でのう』
「だからなんだというの?」
『大悪魔になると不老不死になり炎も効かぬし氷も効かぬ、最強の存在になるのじゃ、でもそなた等珍しいのう姉妹で同時に悪魔になるのて』
「どういうこと?」
『おっと、これ以上話せん!また会おう』
気がつけば私達はまた裁判所に戻っていた
だけど私達は見た目が17程になり頭には
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