ウチの妹は世界一!②
さぁて怒りに任せて
私が倒れている王子の顔面にハイヒールをぐりぐりと食い込ませながら考えていると後ろからスフィアが私のドレスの裾を引いておずぞずと提案してきた
「あ、あの姉様私に良い案があるのですが......多分この
「ス、スフィア...!私は貴方のような自慢の妹を持てて嬉しいわ」
私は倒れている王子を踏みつけるのも忘れずにスフィアへ抱きついた
やっぱりウチの妹は世界一だわ
私は周りのご令嬢たちを見回して言った
「お騒がせしてごめんなさい、貴方達には少し協力してほしいことがあって...どうか今回の騒ぎを陛下に聞かれても無かったことにしてもらいません?」
「えっでも...!」
「大丈夫です、後処理はブルーレイ公爵家がしますから」
「じ...実はわたしも殿下がしたことには不満があったのです......だからわたしはブルーレイ公爵令嬢に賛成です...」
「わたしも...」
「賛成です」
「わたくしも賛成です」
一人の令嬢が私の提案を賛成すると次々と賛同してきた
ふふふ、嬉しすぎていつの間にか
「何時まで俺を踏んでるつもりだ――ブフェェェェ」
「貴方は王子じゃなくて床でしょ?床は踏むものだからね〜」
私は王子の言葉を遮りハイヒールの踵を顔面に食い込ませる
するとスフィアが私を見て心配そうに言った
「姉様、そろそろお茶会の終了時間です。帰りましょう?」
私はスフィアに話しかけられたことにより振り返って王子からハイヒールを離しスフィアに抱きつきながら頭をナデナデしてスフィアを堪能した
「スフィア、ウチの妹は世界一ねー」
「姉様、もう何なんですか?」
「プリプリしているスフィアも可愛い〜」
「姉様も素敵ですよ」
照れながら言うスフィアは最高に可愛かった
私は顔面が晴れて倒れている王子と令嬢を置いてブルーレイ公爵家の馬車に乗り込んだ
「スフィア、やっぱりスフィアは世界一可愛いね」
「姉様には叶いませんよ」
「ふふふ、謙遜しちゃって」
私はスフィアと一緒に晴れ晴れとした顔でブルーレイ公爵邸に帰った
後の食卓で――
「スフィア、ソフィア、今日のお茶会はどうだったかな?」
「―――と言うことがありまして、一応王子に怪我させたとして裁判になっても大丈夫でしょう」
「君たち後で説教ね」
「今日の夕飯は美味しいですねー姉様」
「スフィア、美味しいわね」
「現実逃避するんじゃない」
私はその後二人で事務室に連行されお父様にこっぴどく怒られたのはまた別のお話
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