ウチの妹は世界一!


そう、ここが乙女ゲームの世界と気づいてからなんと......5年もたったのだ

スフィアももう5歳、私は8歳になった

あれから私は貴族の教育という名のミチミチのレッスンを受けてその合間にスフィアと遊ぶ日常だった



「姉様!、見てください王子様ターゲットです!」



スフィアの言うとおり私は子供だけが集まるプチお茶会にスフィアと一緒に参加していた

でもスフィアを一生懸命育てたおかげかイケメンたちにも一目惚れすることなく教養も身に着け成長した

私とスフィアは似ていて同じプラチナブロンドの膝まで伸びた髪にアイスブルーの瞳、そして自分で言うのもなんだが恐ろしく顔は整っておりスタイルも抜群で凄い二人して目立っていた

私は王子たちとそれに群がる令嬢を横目にお茶会の隅っこでスフィアとお茶を取っていた



「ねえスフィア?スフィアはもし王子様と挨拶したらどうするか覚えている?」



「はい!姉様アレでしょう?淑女のカーテシをした後帰り際にバレぬよう気をつけながら足を踏む!」



「正解よ、スフィア!今回はもし王子と挨拶することになったらその方法で行ってね」



スフィアの頭を撫でながら優雅にお茶を飲んだ



「スフィア、あの王子どう思う?」



「総合評価で-100点満点ですね、まずご令嬢がハエのように群がって気分に害を与えます、しかもご令嬢たちを振り払うこともなくハーレム気分を味わっているんですよ?とんだクズ男だッ!他にも参加者に挨拶もしない、考慮もなし。放ったらかしでしかも見ました?いまリンソン伯爵嬢のドレスめくって尻触ってましたよいましたよ?あっ今度はミサ子爵嬢もやられている...のこの変態めが!」



「スフィア、口調」



「はい姉様」



スフィアは王子に一目惚れするはずだけどむしろ嫌われている

さっすが私の妹、見る目があるわね

私が王子のところへ行こうとするとスフィアが私のやろうとする事を察したのか一緒についてきた



「姉様、前姉様が読んでくれた本で『桃太郎』って物がありましたわよね?私達が『桃太郎』になってあげましょう!鬼は王子アイツです!」



私達は王子の前まで行くと淑女のカーテシをして挨拶をした



「殿下、お取り込み中悪いのですが私、ブルーレイ公爵家の長女ソフィア・ディスカ・ブルーレイと申します」


「同じく私、ブルーレイ公爵家の次女、スフィア・シサ・ブルーレイでございます。少々殿下にお話したいことがありまして」



私達は行きぴったりに頭を上げると直後王子の顔面に......右ストレートパンチを入れた



「ゴフゥ」



「姉様、クズ男を成敗しましたわよ?」



「暴力犯だ...!」



「あら?『暴力犯』ですって...?じゃあさっきから令嬢のドレスをめくり尻を撫で回していた貴方は『痴漢』でございますわね。私達はちゃんと『正当防衛』ですのに...

ねぇスフィア?」



「はいその通りですわ、それにしても姉様カッコイイわ...」



「大丈夫よ、スフィア。スフィアは世界で一番可愛いから」



「姉様...!」



スフィアの頭をナデナデしてついでに倒れている王子の顔をハイヒールで踏み潰す

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