2話 ようこそ! grandworldへ!

 辺り一面が白く光っている。とても明るいが眩しすぎることはない。


「どこだココ?」


 影佑の目の前にタッチパネルのようなものが浮き出てきた。

 そこには『あなたの職業ジョブを選んで下さい』と書いてあった。


「早速本題からか。ネットで攻略法とか調べてきたけど、何が良いのかわかんないんだよなー…。他のプレイヤーと協力プレイをするならタンク役の騎士、ヒールも出来るし遠距離も行ける魔術師、それともアタッカーの戦士か剣士か、あるいは拳闘士か…うーん、わからん」

 どれが強いかよりどういった戦い方をするか、だよなー。

「この後サブ職業も決めたいし…」

 職業あんま変えたくないしここでどうするか決めときたいけど、…待てよ? 敵の気を引くことが出来て敵の攻撃を避けれて攻撃力もまぁまぁあって味方のサポートも出来る職業と言えば? 最速の盗賊シーフだ!


 何か気がついたように顔を上げた。だがこういうとき、影佑は話の趣旨からズレてしまうことがある。


 そうだ! 盗賊なら職業の効果でAGIが増えるし、これなら一人行動も…じゃなくて、敵を引き付けられるしいちいち攻撃を食らう必要もない、天才だ…俺。


 とんでもないバカだ。


「よしっ、なら後はサブ職業だけどこれはもう決まってる」


  ※ ※ ※ ※


 職業の選択は終わり残すは性別と名前、このゲームは顔は現実に似せて作られるが性別は自分で変える事ができる。性別を現実と変えると似せて作られた顔を素として女性の姿が作られる。だが声は変わらないため男が女のアバターを作ることはあまり無い。

 そして無事設定を終えた影佑。まだプレイすらしていないのに、まるで強敵を倒したような達成感のある表情でこの地に、grandworldonlineの世界に降り立った。


「はぁ、やっと終わった」


 この間約4分





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る