エンティティ

同じ分量のシロップが

同じ時間に食道を蒸しても

この共感覚を

一枚も捲れないのは

何だか皮肉です

どれだけ写真を撮っても

二度と今日には戻れないこと

差異によって認識する世界で

本当によかった

あのね、エンティティ

それは私ではない

でも私より私に近いから

シロップで記憶を

焦がしてしまいたいのです

そうすれば、エンティティ、

困惑をして

きっとあなたは

また間違える

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