切創

自分で自分に切り込みを入れて

グシャグシャになった今日を

元に戻す全ての方法から逃げたい

明日があると言わないで

何とかなるさと言わないで

あなたの希望のことばで

私を肯定しないでください

それはすこし強すぎて

冬に飲み込まれた秋の細部のように

元々何があったのかも分からないまま

額縁だけが残るばかりです

壊れ方をただ同じ位置から

観測して欲しかった

だから私は証明する

ここには何も言えないまま死んだ

変色した感情と

願うことすら忘れた時間が

確かにあったんだ

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