衛星

零れ落ちていく

ぬるい夜から

破れた朝から

穿たれるたびに

僕の中で磨かれていく体系

「愛される」という言葉が

グラニュー糖みたいな粒度だったらいいなって

思った

午後、

日光に撫でられていく匿名が

ただきらきらと剥がれて

誰にも聞き取れない時候は

順番に露光に溶けた

そういう意味のない地続きに

僕は身体を浸して

君を知覚する機能を修復していたい

ねえ

君だけはどこにも行かないで

形の決められない僕のことを

ずっと覚えていて

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