第二話 お背中、お流ししたいですわ

ぼちぼち、続けてまいります





「「おーえす! おーえす!」」


 色んな意味で彼を帰す訳にはいかない。


 メリッサとラージファム家の侍女達は、あるいは戦闘中よりも息のあった連携で彼を屋敷に招くことに尽力し、成功した。

 無傷な者は居らず、皆が何らかの傷を負っていたが、全員が己の足で立って歩ることが出来た。

 イケメンに情けない姿を晒すくらいなら死んだほうがマシなのですわ。


「「おーえす! おーえす!」」


 そんな彼女達は今、自分達が乗ってきた馬車を牽引している。

 竜との戦闘で馬が逃げてしまった為に、皆で馬車を引きながら帰ることになってしまったのだ。

 よく訓練されている馬達なので、屋敷に帰っているかもしれない。


 馬車の中は彼一人だ。

『誰が相席になるか』で互いを牽制しあった結果、誰も乗るべからずという事になった。

 よくよく考えたら全員が交際経験皆無なので、仮に二人きりになったとしても会話など続かなかったに違いない。

 最初は、


「俺も手伝う」


 と、馬車に括られた縄を取って青年は言ったのだが、


「「んごっふぅン♡」」


「――! いけない! 早く馬車に戻って下さいませ! あ、貴方は……♡ す、凄く香ります! 香りすぎますわっ♡ 早く、わたくし達の理性が残っている内に、早く、戻って! 戻ってぇぇ♡」


 侍女達が揃いも揃って内股になってしまったので、青年を馬車に入れる他なかった。

 もちろん、メリッサもへっぴり腰になっていた。


 車輪の歪んだ馬車は重かったが、彼のフェロモンのせいか痛みは全く感じなかった。男臭麻酔とか初めて知った。


「おーえす♡ おーえす♡ おーえす♡」


 それに男を連れていると思うと、引く手にも力が籠もるというもの。

 メリッサと戦闘侍女達は、声と(下)心を揃えて屋敷へ帰還していった。


 馬車の中で一人寂しく、「俺、臭いのかな……」と落ち込んでいる青年へのフォローは誰もしていない。


 ・

 ・

 ・


「さぁさぁ! どうぞ、御自宅のようにお寛ぎ下さいませ! いえもう今日からこの屋敷が貴方のハウスですわ!」


 下にも置かないもてなしというよりも、下心に満ちた案内ではあったがもてなしはもてなしだ。

 メリッサは自分の怪我など放っておき、少しでも彼を屋敷の奥へと誘うように腐心した。

 大きな屋敷に慣れていないのか、彼はしきりにキョロキョロしており「靴は何処で脱げば良い?」とまで訊いてくる。

 脱げという単語に反応して「全部脱いで下さいまし」と言いそうになったが、何とか我慢した。


「ゴクリ……お食事の前に――ゴクリ、ああ、湯浴みなどした方がよろしそうですわね……ゴクリゴクリ」


「喉でも乾いてるんですか?」


 メリッサ達もそうだったが、青年も土埃や血に塗れている。もっとも彼の場合はほとんどが竜の返り血だ。

 ならば先に彼をスッポンポンに……いや、疲れを流して貰った方が良い。


「まあ確かに、このままでいるのは臭……いや汚いよな……お言葉に甘えて、お風呂をお借りします」


 ま! ままままままままま! なんて無防備な! 女の家で湯浴みなど、多少心得のある男性でしたら忌避して然るべき事のはず! さっすがは貞操逆転殿方ですわぁ!


「汚いなどととんでもない……それに、この程度でしたらもっともっと甘えて頂いても――って、ちょっとおおおおおおおおおおおおお! こ、ここで脱がないで頂けますぅ⁉」


 ニヤケヅラを引き締め、屋敷自慢の大浴場へ案内しようとしたのだが、彼は何を思ったのかその場で服を脱ぎ始めた。

 ……と言っても、青年が脱いだのは更にボロボロになった外套だけなのだが、メリッサ達にとっては充分すぎる程に刺激的だった。


 外套の下は何の変哲も無い質素なシャツだったが、それは女性にとってのこと。普通、世の男性がそんな薄着なワケがない。

 むき出しになった引き締まった腕に、チラリと覗く割れた腹筋。着痩せするタイプなのか、胸板は思ったより分厚い。

 肩の筋肉、胸の筋肉のラインがクッキリとシャツに浮かび、動く度に卑猥な皺を布に刻む。


 まさかまさか、よもやよもや、素肌にシャツ一枚なの? ノーブラなの? 何なのスケベの神様なの?

 今まで見たこともないような精悍な肉体に、メリッサ達の血液は心臓の定めたルートを外れようとしてしまう。

 ただでさえ血が足らないのに、鼻から溢してしまいそうだった。ああっ、自分の血の匂いしかしませんわっ!


「あ、ああいや……外套だけは脱いだ方が良いかなと思ったんですが……駄目でしたか?」


「ダァメに決まっておりますわ! わたくし達を殺すおつもりですの!?」


「俺が脱いだらアンタら死ぬの?」


 青年は納得できないという顔をしていたが、凄まじい形相のメリッサ達を見ると何も言えなくなってしまったらしく、案内されるまま大浴場の方へ歩いていった。


(初日からこのラッキースケベ具合……コイツぁ期待出来そうですわぁフヒヒ……)


 十八年間で培った理性が、顔面が溶けるのを辛うじて防いでいた。


 ・


 メリッサはカラスと競争するかのような速度でシャワー(訓練場に隣接している設備)を浴び、怪我の手当もそこそこに大浴場までやって来た。

 目的は一つ。彼の背中を流すことと、あわよくば混浴して、そのままラッキースケベズを堪能することだ。三つでしたわね。


 彼は一体何者なのか? 本当に貞操観念が逆転している世界から来たのか? 異世界なのか、それとも遥か過去――この世界の異性交友が、まだ健全だった時代から時間を超えてやって来たのか?

 そして何より、何処まで見せても……また見ても大丈夫なのか?


(あの脱ぎっぷりを見るに、わたくし達と同様に上半身裸になることに抵抗は無いものと考えても良いかもしれませんわ。まぁ我々の場合、殿方の前で胸を晒せば有罪なのですが……)


 知りたい事だらけだ。しかし、ゆっくり考察している時間は無い。

 自分が持っている優位性……彼の貞操観念が逆転しているという事を知っているのは今のところ自分だけだろうが、やがては勘付く者も出て来るはず。そうなればどうなるか……?


(女体に対して恐怖を抱かず、何なら興奮して嬉しそうにするイケメンなんて! 召し上がって下さいって言っているようなものですわ!)


「わたくしが守護まもらねばなりませんわ……! 他の誰にも……それこそ、国にだって渡してやるものですか!」


 その為にはお風呂だ。何を置いてもお風呂だ。

 本来なら、知り合って間もない男に風呂を進めるだけでもかなりの危険行為であり、まして『背中を流します♡』と浴場に闖入すれば、もはや情状酌量の余地はない。

 軽くて鞭打ち百回。悪くすれば、鉱山での強制労働数年だ。


 とはいえ彼は貞操逆転殿方。メリッサの御奉仕をむしろ喜んでくれるはず。根拠は、逆の立場だった場合なら自分は大喜びするからだ。

 未だ彼がそうだという確証はないが、リスクなしに得られる大魚なし。

 上手くすれば裸の付き合いで親密度グーンとアップ、二人の距離もグーンと近くなるって寸法よ。

 醜い、怖い、おぞましいと蔑まれ続けた我が肉体に、今こそ栄光を!


 お背中流しますわ! まぁ、なんて逞しいお背中……♡ えっ? わたくしの背中を流してくれるって? い、いけませんわ、わたくしはただ貴方に御礼をしたいのであって……ひゃぁんっ♡ そ、ソコは背中じゃなくて、ま、前ぇ、ですわぁ♡ ああ、せ、せめてベッドで……でも、大浴場で大欲情も――ア♡ リ♡


「うおおおおおおおおおおおおおお! お待ちになってて下さいまし、わたくしの殿方様ぁあああああああああああ!」


 メリッサは胸を色んな意味で弾ませながら廊下を爆走した。


 ・

 ・

 ・


「お背中をお流し致します」


「お背中をお流し致します」


「おティンティンをオナがし致します」


「お背中をお流し致します」


「――って、誰が間違い探しみたいな登場をしろと言いましたか! 特に侍女長は自重なさい!」


 脱衣所に飛び込んだメリッサが見たのは、各々の湯浴み着と入浴セットを持ったメイド達の姿だった。

 コイツらが何をしようとしているか一目瞭然だ。しかも予行練習なのか、背中流しジェスチャーに勤しんでやがりますわ。


「貴女達! 怪我しているのだから安静にしておきなさいと言ったでしょう⁉ 第一、殿方の入浴の場へ侵入することがどれだけ危険な行為か、知らない筈はないでしょうに!」


「そのお言葉、そのままメリッサ様にお返しします! 貴女様こそ、このような場で何をしておいでですか!」


 侍女の一人が前に出て、メリッサに真っ向から反論する。

 普段は、大人しく自分の意見をあまり言わないタイプの侍女だったので、そのギャップと迫力に思わずたじろいでしまった。

 男とはこれ程までに女の心を突き動かすのか。


「何って……わ、わたくしはただ、戦いで疲れたあの御方を労おうとしただけですわ!」


「それは我々も同じです! いえむしろ我々の仕事でしょう! 侯爵家の御令嬢様が、わざわざ手を煩わせる必要はありません! メリッサ様はお部屋でのんびりとお寛ぎ下さいませ!」


「何を言いますの! 家の代表として、恩人に礼を尽くさないでどうしますか! むしろ貴女達こそ自室に戻り、怪我の手当なり休息なりしなさい!」


「だってそこに男の子が! 裸の生男の子が! ぶらぶらじゃばーってしてるんですよ!」


「あんなんストリップ見せられて冷静でいられるワケないでしょう⁉ 貯金ぜんぶ、罰金に当てる覚悟でやって来たんです!」


「ええいお黙り! ほら、竜討伐の特別給金を増額して上げますから、部屋に戻ってゆっくりと使用の算段でもしてなさいな!」


「お賃金なんて要りません! 欲しいのはオチンチンです!」


「あー⁉ 正体を現しましたわねー⁉」


「でしたら此度の戦闘に参加していない侍女……私が適任だと思います。メイド達の年長者として、彼を厚く遇するのでお任せ下さい」


「「「聖女候補は黙ってろ(てなさい)!」」」


「殺すぞボケ共が」


「「「ひぇっ」」」


 侍女長の殺気で幾分頭が冷静になったメリッサ達。しかし冷静になってもならなくても、彼と混浴する機会は絶対に譲れない。

 ここは一つ、説得の仕方を変えてみましょう。


「おほん……皆さん、考えてもみなさい。この御時世、性犯罪者になってしまえば将来お先真っ暗ですわよ? 一瞬の快楽で身を滅ぼして、一生を棒に振ることになってもよろしいのですか?」


 正論で諭してみても、侍女たちはムッツリとするばかりで納得していない様子だ。侍女長に関しては、どの口が言っているんですかと露骨に睨んでくる。


「でも、ワンチャンあるかもしれないじゃないですか……」


「なんて往生際の悪い……ワンチャンもネコチャンもありませんわ。無防備の状態で女に襲われる恐怖を、殿方の立場になって考えたことはありませんの?」


「だって……彼もしかしたら、貞そ……ゲフンゲフン」


「メリッサ様の駄目パイで発情してたし、あべこべ世界――ゲフンゲフン」


「もしかしたら、エッチな事が好きで得意な貞操観念逆て――ゲフンゲフン」


(こ、コイツら……! 彼が貞操観念逆転世界の住人かもしれないと勘付いてやがりますわ! しかもその情報を隠して、自分だけ甘い蜜を吸おうとしている! なんて図々しいのかしら!)


 甘かった。既に彼女達も彼の正体に心当たりをつけていたのだ。

 そう言えば、皆も貞操観念逆転世界物の草紙コミックを愛読していた。なんなら、書架に集まって読書会とエロトークしたこともあった。

 こっちからのセクハラに怯えるのでなく、むしろ喜んで身を寄せてくるような、女にとって都合の良すぎる男についてガールズトークを重ねたものだ。


 お尻の触り合いをしたいだの、上半身裸になって耳掃除してもらいたいだの、後ろから胸を鷲掴みにして無茶苦茶に揉みしだいて欲しいだの、定規を下半身に当てて『ここまで届くよ♡』ってして貰いたいだの、野外露出プレイで二人で裸で散歩したいだの、乳首にお揃いのピアスをつけたいだの、首輪をつけて引っ張りたいだの、逆に引っ張ってもらいたいだの、下着を乱暴に破って貰いたいだの、脚の付け根に魔法のインクで○○専用と書きたいだの、濡れ透け彼女シャツをして貰いたいだの……彼女達は、はしたない願望ばかりを持っていた。


 ちなみに半分以上がメリッサ自身のヤりたい事リストに書き連なってあるのだが、本人は覚えていない。


「貴女達が彼をどう思ってるかは知りませんけれども! 創作と現実の区別くらいは付けてなさいな! それとも先の戦闘で血を流しすぎて、頭がスッカスカになってしまったのかしら⁉」


「お嬢様が言うな!」


「頭スッカスカなのは胸とケツに栄養取られたメリッサ様でしょ!」


「乳が過剰積載気味でバランスが悪いんですよ! ちゃんと脳ミソに重さ持っていけやぁ!」


「私が聖女候補なら、メリッサ様は大聖女候補3年連続ナンバー1でしょうに!」


「い、言わせておけばーーーーーーーーー!」


 ザバー。

 あー……生き返るぅぅー……。


「「「…………………」」」


 示し合わせたように息を潜め合うメリッサ達。

 ヒートアップしていた口論も、リラックスしきった男の嘆息に完全にかき消される。

 件の彼はご機嫌なようで、なんなら鼻歌もうたっている。


「「「…………………」」」


 先程までの険悪な雰囲気も消え去り、メリッサ達は隊列を組んで扉の前まで忍び寄る。それは春の微風のように静かな接近だった。

 そして誰からともなく頭を縦に並べ、扉の隙間に顔を押し付けた。覗きのトーテムポールが完成した。


「……突入するにしてもしないにしても、まずは相手の観察から始めるべきではなくって? 思えば先程の竜との戦闘も、攻撃ではなくまずは観察から行うべきでしたわ……」


 下三つの頭と上一つの頭が頷く。自分たちは過去の失敗から学べる女達なのだ。

 全ての経験は次の全ての体験に活かせる。竜との戦闘を覗きに応用するなんて、レディにとってはディナー前だ。オカズを一品増やせますわ。ごくり。


「いち、にの、さん……で開けますわ。大浴場の構造は頭に入っておりますわね……?」


 侍女達の沈黙を、メリッサは肯定として受け取った。

 なんだかんだ、ここぞという時の連携は頼もしい。


「――では行きますわよ。いち、にの、さ――」


 がちゃ。


「「ぎゃあ⁉」」


 今まさに細心の注意で開けられようとしていた扉が、大きく開かれた。ほとんど頬擦りしていたメリッサ達はバランスを崩し、内側に雪崩うって倒れてしまった。


「……⁉ 皆さん、そこで何を⁉」


「「――はっ」」


 上から扉を開けた者の声が降ってくる。

 湯気と水浸しのタイルに顔中を濡らしながらも、メリッサ達は反射的に見上げていた。

 見上げたのだ。なぜなら神は天におわすのだから。

 メリッサ達は究極の美をそこに見た。

 一糸まとわぬ肉体が神の被造物でなくて何なのか。五人分の嘆息が浴場内に木霊する。


 男性の平均身長が女性のソレを下回って数百年。比例し、骨格に搭載される筋肉も薄く柔らかくなってしまった。

 無論、それはそれで良い。

 華奢でか弱い男性は、庇護欲と母性本能と加虐心と独占欲をいっぺんに刺激する。


 だが青年の肉体はまるで真逆。

 先程のノーブラシャツを目撃した時から思っていたが、あまりに逞しい。

 贅肉など虫眼鏡を使わないと見つけられそうにも無い引き締まった肉体。やや細身ではあるが、それは華奢とは程遠い力強さを秘めていた。


 腹直筋は綺麗に六つに割れ、肋骨を覆う前鋸筋は切り出した地層のようだ。

 細い腹部に反し、胸板は厚く肩幅も広い。脇の下からチラチラ見える広背筋があまりにスケベすぎる。

 しなやかな手足には、真面目な修練程度では到達できない鍛え抜かれた筋肉が覆われていた。


「「デッッッッッ――……♡」」


 そして、逞しい両脚の間に装備された一振り。修正無しの抜き身の剣。水も滴る雄の象徴。そのサイズは、メリッサ達の期待と常識を容易く凌駕していた。

 聞いていた統計データと違う。アレの平均は足の小指サイズだという筈なのに。


(は? なにアレ? はぁ? あんなのが個人の股ぐらにあって許されるんですの? 違法ですわ違法! 大違法ですわ! お、おヘソの下がイライラしますわぁああああああああああ♡)


 まさに竜殺しの魔剣だ。なるほど、コレほどの逸物の持ち主なら竜くらいは倒せそうだ。むしろわたくしが竜ですので討伐を依頼しますわ。


 こんな肉体の持ち主が色草紙エロコミックの登場人物だとしたら、賛否は真っ二つに割れるだろう。

 絵師を褒め称える声と「盛りすぎ」「モテない女の妄想キモい」「いまいちリアリティに欠ける」という声とで、大騒ぎになることは間違いない。

 知るか馬鹿。今すぐ彼の身体を拝しやがれ。

 男は守ってあげるべき可愛い生き物というのが常識の彼女達にとって、青年の裸体は刺激的すぎた。常識と情緒を破壊されたと言ってもいい。

 まさに奇跡の肉体。この体に組み伏せられるのなら、今すぐ死んでも良い。

 あぅあぅと涎と涙と鼻水とを言語にならない音と一緒に垂れ流している女もいた。というかメリッサだった。


「まったく……」


 流石に全裸は恥ずかしかったのだろう、青年は肩に掛けていたタオルで股間を隠した。胸板は隠そうともしない。

 勿論、その仕草にもクラクラした。

 青年は湯上がりに染まった頬を緩ませ、イタズラっぽい笑みを作った。


「なんだなんだ揃いも揃って……そんなに俺と一緒に入りたかったのなら、言ってくれたら良かったのに……なんちゃって――」


 ぶぱぁっ‼


「ぎゃあああ! お、お風呂が鼻血まみれにー⁉」


 まさかの混浴許可宣言に、メリッサ達は貴重な血液を更に失うことになってしまった。

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