第82話 往くッ!
シグノを10体も
「やってくれる、いや、そうでなくてはっ!」
これを見たエディウスは、むしろ
約2年前、
さらに「必要な
その果実は見事に
―皆、作戦と配置を伝え直す。まずレアットにヴァイロ、二人は
こんな時こそ
「了解だっ!
―し、しかしそれでは……。
応えるよりも速くレアットは、シグノ等に向かって突出してゆく。だがヴァイロの方は、「先に叩くはボロ雑巾のエディウスではないか?」と正直問い正したい。
―ヴァイロ……たった今もシグノの
シアンの言うことは
―リンネは
―……わ、判った。
―ルオラもシグノと同様に
(またも
シアンは
―おっと、此処にも優秀な賢士がいることをお忘れなく。……って言うかレイシャ姉さんや
―了解だ。では、
―だがそこの
―随分な言い様だな……。
不意に依頼ではなく強制を、頭ごなしでシアンは叩きつける。当然言われたノヴァンの
―先程の本気は、アギドから貰った
この語り掛けだけ、ノヴァンのみへ伝わるようにするあたり、実に
(
この後に続く気分が「知っている!?」なのか
何れにせよさらに機嫌を
―ルチエノ、
―あっ、は、はいっ! もう二人位は似たようなことが出来ますっ!
―良いぞ、ならばレイシャを半径200mに近づけさせないよう
シアンに言われてすぐに崖の上で待機していた他のハーピーに合図を送るルチエノ。
対レイシャ戦は、
―し、シアン様、わ、私は?
―エディウスが
―な、納得です。では、彼等にもダメ元で
―お任せくださいっ!
「あとシアン様は要らない」と、誓いを立てた女神に伝えたかったが、余りに
―だ、だがシアン。今のあのエディウスにミリアだけでは……。
心配を込めてそう言いながらも、ヴァイロは
正直な所、此方が彼の本音。この配置だと次に
―その心配はもっともだ。だから私達カスード姉妹が
ガチャと鎧を鳴らしながら、いよいよシアン自身が撃って出る。
既にミリアは、エディウスに対する
―良いぞ、決して怯むな。エターナの
「今、往くッ!」
最早
その勢いや、まるでたった今吐いた決意すら
「来るかシアン……だが割には
「「……アン・モンド・プリート、この者の魂を在るべき世界へ『
エディウスは高見の見物気取りで、シアンが指揮を取っていると思っていた。遂に上がってくるシアンを、同じく高見の見物の
その裏できっちり言われた仕事をこなしてみせるエターナとグラリトオーレ。シグノ等全てに救いの光が降り注ぐ。
「グオオォォォォッ!!」
その時を狙ってノヴァンが青白い息を理不尽に吹きかける。またも完全燃焼の青い炎が10体ものシグノを
「デエオ・ラーマ、戦之女神《エディウス》よ、我が
「デエオ・ラーマ
「やらせはしないっ!」
お次は青い炎を吐いた当人の上に座るリンネが、ルオラに向けて放った偽の
対するルオラは、勿論本物の
ルオラの身にこそ届かなかったものの、胸元の特級クラスを象徴する紫色のスカーフだけは斬り裂いた。
そのたわわな胸元を間近に見たレイチは、思わず顔を背けてしまった。
「アヒャヒャッ! 死にくされッ!」
「
此方はレアットとアズールだ。レアットは、お得意の巨大剣二刀を前に突き出すと、やはり嵐を纏わせそこに高濃度の酸素を送り込む。
その攻撃に間に合うタイミングでアズールが、
結果まるで巨大な2つの
二頭のシグノが同時に消失した。仮にエディウスのような
「残るは8体っ!」
「この
ヴァイロが数えながら
一方、事が此処に至って尚、ミリアと
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