第22話

「マスタ~オーク捕まえてきました。解体するんで、何か美味しい料理作ってください!!」

「ん~解体してくれるなら。」


オークを引きずりながらレイが持って来た。


「塩か何かないかな?」

「あと、しょっぱい石も持ってきました。これも使えますかね?」


っと、ピンクぽい石を俺に渡した。


「おお!!これは岩塩じゃん。塩だよ。これなら、美味しいステーキが作れるかもしれない。」


俺は、頑張って岩塩を削り塩にしている。

岩塩を削っている隣で、レイは剣でオークを解体している。


レイがオークの解体を終えると、俺は厚切りに斬りフライパンに投入した。


厚切りのブタ肉という質素な材料であっても、独自の技法で美味しく焼き上げることができる。油が無いという状況において、白い脂身の方を上にして、フライパンを油でコーティングして焼き始めた。


「これはいかん、油が無いと肉に火が通らん。焼くことができるか」と思ったが、諦めずに焼き始めた。


厚切りなので、片面づつ10分ほど焼き、20分ほど休める。焼き上がったら、肉をフライパンから取り出し、20分ほど休ませた。この時間は、肉汁がしっかりと定着するために必要だ。


肉が休んでいる間に、フライパンに余った脂を拭き取り、また、フライパンに薄く水を加え、フライパンを加熱することで余分な脂を取り除いた。


肉を再度フライパンに戻し、反対側も10分程度焼いた。焼き上がったら、塩を振ってお皿に盛り付けて完成だ。


「レイ出来たぞ~」

「待ってました~」


レイは、自分の顔位の大きさを一口で平らげた。


口をむにょむにょしながら、数回噛んで飲み込んだ。


「はっや」

「マスター!!これ美味しいです。普通に焼いただけでは、こんな美味しくならないですよふつうは。」

「まあな、焼くのにもひと手間加えているからな。」

「ん~マスターもっと焼いてください。大量に!!」

「無理だよ。焼くのにも時間がかかるのに。」


と言うと、レイは、大きな平たい石を持って来て、直火が出来る大きなフライパンを作り上げた。


「マスターこれで、大量に焼くことを可能にしました。」

「ん...」


俺は、長い時間焼かされた。


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