第23話

オーク肉は、すべてなくなり、レイの胃袋も満たされて外でゴローンと二人で寝ていると、何か火の光がこっちにやってくる。


「なあ、あれなんだ?」

「お、オバケですかね?私、オバケ苦手なんですけど」


レイは、俺にくっついてきた。


「団長発見しました。」

「うむ。」


と、森の中からやって来たのは、銀色の鎧を着た数十人の人が松明を持ってやって来た。


「姫様。お城に戻りますよ。」


鎧を着た中人たちの中で、一番偉そう人がレイに話しかけた。


「うぇえ!?どうして、ここに騎士団長が!?」

「姫様。さあ、帰りますよ。横に入るあなたも一緒についてきてもらいます。」

「なんで!?」

「それは、貴方様が姫様の契約者になったと聞いたので、王様から『連れてこい』と言う命令が来ましたので、探索魔法を使いここまでやってきました。」

「い、今は、お父様と絶交中なので、絶対に家には帰りません。」

「ダメです。もし、姫様を家に連れ帰らなくては、私たちに減給処分とかが、かかりますので、絶対に連れて帰ります。」

「そんな事は、しらないも~ん」


レイと騎士団長は、ながながと言い合っている。


しかも、俺まで巻き込まれるって、どおゆう事!?


「姫様、そんな態度だと無理やり連れて帰りますよ。」

「ふん、私の方が強いからそんなことは出来ないはず」

「やってみないと分かりません!!兵士たち姫様を取り囲み取り押さえなさい!!」


数十人の騎士団達が、俺達を囲みレイを取り押さえようとするのだが、捕まえるどことか、あっさりとやられてる。


「ック...やはり無理でしたか...でしたら。」


騎士団長が取り出したのは、丸い形をした何かを取り出した。


爆弾か!?っと、思ったのだが、その丸いものからはいい匂いがした。


「マーマーパンのパン屋でしか売っていない、ふわふわパンです。これを食べたいのでしたら、早くお城に戻ってください。」


レイは少し、動揺した。


「ふ、ふん。そんな物では、私は付いて行きません。マスターの料理の方が何倍も美味しいので、そんなもので私にゆう事を聞かそうなんて無駄ですよ!!」

「う、嘘だろ!?お菓子と言ったら、何でもゆう事を聞くアホだけど、素直で可愛い姫様が、このパンを前にしてゆう事を聞いてくれないだと!?」


驚きのあまり、パンを持って騎士団長が膝から崩れ落ちた。


俺は、その光景をみて、それほど!?


っと、ツッコミたくなった。


騎士団長を見ていると、少し可哀想だと思った。

レイが逃げ出して、捕まえなければ減給処分とかは、可哀想だと思い、俺からもレイを家に戻るように言った。


「レイ、一旦家に帰ったらどうだ?お父さんも心配しているから、騎士団長を連れて来たんだろ?」

「う....ん」


騎士団長の方を見ると、めっちゃ首を縦に振っている。


「そうです。私は、王様の命令もありますが、姫様の心配もしてここまで来たんです。」

「で、でも...」

「そんなこと言う子には、美味しい料理作ってあげないけどな~」

「え、それは嫌だ!!マスター私、家に帰るから、マスターご飯絶対に作って!!作らないとか言わないで!!」


マジ泣きで、俺の方にすり寄ってくる。


「わ、わかったから。作るから、作るからな、一旦家に帰りな」

「うん」


ようやくわかってくれたのか、俺から離れようやく家に帰る決心をしたレイ。


騎士団長は、俺の手を握って『ありがとうございます。』っと、何度もお礼を言われ、俺とレイは騎士団の後を追い、レイのお父さんがいる王城に向かった。



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