第15話

「あの、アイリス・レイさん」

「う....はい。」


冒険者登録を終え、冒険者カードをもらった俺は、冒険者ギルドからさっさと消えてどこかに行こうかと思っていると受付のお姉さんにレイが止められレイは冷や汗をかいている。


「ご飯のツケ貯まっているので、早くお金を払うか依頼を受けてお金を支払ってください。」

「ううう...ごめんなさい....あと、あと1週間待ってくださいリゼさん」

「分かりました。あと、一週間待ちます。それ以上超えると、国王様に言いますからね」

「そ、それだけは、それだけは勘弁してください!!」

「じゃあ、ちゃんと払ってくださいね」

「うん、リゼさんありがとうございます。優しいです!!」


レイが、リゼさんにに頭を下げて謝っている。リゼさんとレイの関係はかなり親しい関係のようだ。友達かな?

 レイはここでご飯のお金を後回しにしたせいで、ツケが貯まったようだ。ご飯は無料とでも思ってたのか?


 レイは、頭を下げて何とかツケの支払期間を一週間だけ引き伸ばしてもらった。それを超えると、お父さんに言いつけられるらしいが、どうやらそれが嫌らしい。必死に言わないように言っている。その時のレイの顔を見ると、半泣きだった。父親とは、関係が悪いのかな?


「あの、レイさんの知り合いですか?」

「い、いや~その人とは冒険者登録するときに知り合った一般人です。」


リゼさんがレイを半泣きにさせた後に俺の方に来て、俺は咄嗟にレイとさっき知り合ったことにしてこの場は他人のフリにしようとした。しようとしたのだが、レイが俺の目の前に来て両肩を掴んで、鼻水を垂らした顔をしながら俺を揺すり始めた。


「ま、マスター!!違いますよね。私とマスターの関係ですよね。マスター嘘はダメですよ嘘は!!」

「ちょ、ちょ、そ、そうだな。わかったから、わかったから、やめてくれ」

「グスン...」


他人のふりをしたことが、ショックだったのか先ほどまで半泣きだったのがマジ泣きをされ鼻水を垂らし、揺すられたのでさすがに他人ではないことを認め揺するのを辞めてもらった。


「へえ~社さんでしたよね」

「は、はい。」


リゼさんは、真顔の圧力と言っていいのだろうか?

 圧が感じる。


「しっかりと、レイさんに言っておいてくださいね。もし、レイさんにツケを支払うようにしてもらえなければ、社さんの冒険者登録を抹消しますからね。」

「え!?そ、それは、ちょっと~あんまりじゃ...俺とレイは関係は~」

「レイさんと契約したんですよね」

「まあ...そうですね」

「じゃあ、あなたとレイさんとは一心同体。なので、レイさんの事をしっかりと面倒を見ると言う役目も発生します。なので、社さんも頑張ってツケの金貨20枚払って下さいね。一週間以内に」


先ほどまで優しかった、リゼさん。

 それが、レイ知り合いと知ると急に高圧的になり、払らわないと冒険者登録抹消すると言う脅しを受けた。

俺は食べていないのに、レイが貯めたツケを一緒に払う羽目になった。


「おい、俺までお前のツケを払わされることになったぞ!!」

「一心同体です。マスター!!」


さっきまで、泣いていた奴がめっちゃ嬉しそうな顔で見てくるのが少し鼻に着いたのでレイの鼻を掴んでやった。


「イダダ!!マスター痛いです。」

「で、金貨20枚ってどんくらいだ?」

「え~っと、給料がいいと言われる騎士団の平均年収位ですかね~」


っと言われた。

多分だが、金貨は日本円で金貨は10万位?だから、200万円の借金を一週間で払えと言われた。どこかの、悪徳金融かよっと言いたくなった。

 まあ、異世界なので通じないが。


「おい、レイのお父さんに頼んで払ってもらえよ」

「それは、無理です。」

「じゃあ、どうするんだよ。金貨20枚」

「ん~マスターが倒したドデベアーです。」

「ドデベアーって、ああ~デカいクマね」

「多分そうです。それを回収すれば、とりあえず金貨10枚は何とかなります。」


親には頼りたくないのか、払ってもらうのは拒否されてしまった。

 仕方ないので俺たちは金貨10枚と、あと半分足りないが払わないよりかはマシだと思う。

なので、ドデベアーが居る森に向かう事にした。


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