第14話
「ここです。マスター」
レイに案内されて、冒険者ギルドにやって来た。
冒険者ギルドは、他の建物よりかは2倍ほど大きく見たらすぐに「あ、冒険者ギルドだ」と分かるぐらいだ。
「いや~デカいな~」
「それは、冒険者の人たちの集会場や酒場の役割も担っているので大きいのは当たり前ですよ~マスター。さあ、入りますよ。」
っと、言われ中に入ると多くの冒険者と思われる人たちが居る。
辺りを見渡すとお酒を飲んだり、情報交換をしているのだろう。
入ってすぐの目の前にある受付に、俺たちは向かった。
「どうされましたか?」
「マスターの冒険者登録をお願いします。」
「分かりました。」
と受付の人と話をして俺の冒険者カード発行の手続きをしてくれた。
しかし、冒険者登録って案外簡単に出来るんだな〜っと感心していると、奥の方に行って何かを取りに行っていたのか、受付のお姉さんが手に紙を持ってやってきた。
「では、こちらの紙に名前と職業レベルなどを記載してください」
「分かりました。」
っと、俺に羽根ペンを渡されたのだが日本語で書いてもいいのだろうか?と思ったのだが、紙の文字が日本語なので大丈夫そうだと思い、日本語で記載した。
佐藤社
レベル1
職業 人間
スキル
と、スキル欄に鑑定と書こうとすると小声でレイが話しかけてきた。
「あの、マスター」
「なに?」
「スキル欄に鑑定は書かない方がいいです。鑑定って中々レアなので書いたら冒険者ギルドにいいように使われるかもしれません」
「そうなの?」
「そうです。」
「じゃあ、書かんとこ」
レイに忠告を受け、スキル欄は空白にした。
「テイムモンスター....」
テイムモンスターの欄を見て、ちらっとレイの方を見た。
いや、だってテイムモンスターって魔法か何かで従えさせるってイメージあるし。
これは、テイムモンスターに当たるのかと思い見るとレイを怒らせてしまった。
「あ、マスター!!私の事をテイムモンスター欄に書こうと思ってこっちを見ましたよね!!」
「い、いや~別に~見てないけど~」
「いえ、見ました。見てました。私をテイムモンスターじゃないですからね。私とマスターは契約者なんです。」
「ごめん、ごめん」
俺は、テイムモンスター欄も空白で出した。
あ、従者欄があるならかけたかもな~っと思いながら空白だらけの紙を受付の人に出すと、「え!?」っと驚いた顔をされた。
「大丈夫ですか?」
「なにが?」
「い、いえ。こちら冒険者カードです。」
つい、本音が出たのだろう。
俺に対して、「大丈夫ですか」っと言われてしまった。
いや、俺は身分を証明するのが欲しいだけだし。
だから、いいも~んと言い聞かせて冒険者カードをもらった。
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