第5話
「ほら、お腹空いてないか?」
「めっちゃ、空いてますけど?」
なんで、ちょっと上から目線な反応なんだろうか?っと思いながら、俺は缶詰の開け方が分からないだろうとわざわざツナ缶詰を開けて、お皿に移しレイに渡した。
「なんですか?これ」
「ツナ缶。マグロだよ」
「マグロですか...」
レイは、俺が渡したツナをフォークで恐る恐る口に運んだ。
「ん〜♡美味しいです!!なんですかこれは!?ツナの肉質が柔らかく、口当たりも滑らかなため、食べやすく初めて食べる味です!!」
「じゃあ、それにこの食パンにツナを置いてこの白いマヨネーズをかけてみな」
「マスターこれ美味すぎます!!王族の料理を食べたことがある私の舌が唸りを上げています!!」
ツナ缶だけで、これほど喜ぶとは予想外だ。
いや〜こんなにツナを美味しそうに食べる人は初めて見た。俺は、そんなに喜ぶならと、自分のツナもレイにあげた。
「マスター!!いいんですか!?」
「いいよ」
「ありがとうございます!!」
っと、パンの上にツナをさらに置きマヨネーズをまるまる1本を使い切り食べていた。
俺は、ツナの上にマヨネーズがドボドボと注がれる姿に多少引いた。
「マスターこれは何ですか?」
「ペットボトルだよ。水が入っているよ」
「ペットボトル....?どうやって飲むんですか?」
俺は、レイのペットボトルを取り蓋を『カチッ』と開けて、渡した。
「あ、本当だ。水ですね」
っと、一口含んで水だと言う反応をした。
「何かほかにはないんですか~マスター」
「急にねだり始めたな。じゃあ、これでも食べておけ」
っと、俺は4本入りのちくわを袋から取り出し、レイに上げた。
レイは、美味しそうに食べている。
マヨネーズの残りかすを付けて、ちくわを食べたりしている。
「ほ、他にはないんですか!?」
っと、ねだって来るので、ポテチなどのお菓子類やレトルトのカレーとご飯などを与えるとバクバク食べ始めた。
見た目は、小柄な女性と言う感じなのだが、胃は異次元にでも繋がっているのかって言うぐらいに食べている。
と言うか、日本での食料が無くなってしまった。
「おいおい、俺の食料無くなったぞ?」
「大丈夫です。私とマスターは一心同体。マスターが危険が合ったりすると私が何とかしますので。」
「いや、俺はお前に危機感を覚えたよ。」
「スピ―....」
食べた後、すぐに布団にかぶり寝始めた。
おい、そこは俺のベットだぞっと言いたくなったがのだが、あの大きなクマとのダメージもあるのかもしれないし、こいつに恩を売っておけばこの世界についての情報が聞き出すことが出来るかもしれない。
俺は、そう思い。仕方なく、ベットで寝かせてやることにした。
「しかし、今日の夜ごはんどうする?」
俺は、車内に散らばる食料だったゴミの残骸を見ながらそうつぶやいた。
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