テーマパーク

 なんとなく思うことだが、この世はテーマパークのようなところなのかもしれない。あらゆるものがあり、私達はそれに接することによって、あらゆることを感じる。それが醍醐味なのかもしれない。だから、死ぬことすらなんらかの罰ではないのだ。それはむしろ救いのようなものなのではないかと。私たちは楽しむためにエゴというものを付属させて生まれ落ちるが、あまりにもエゴに苦しめられすぎると、なんらかの措置によって死が与えられ、エゴから開放される。しかし、たいていの人はほどほどということが分かっているので、エゴで苦しんでもある程度のところで我に返る。しかし、発達障害などの脳の障害があると、エゴに極度に苦しめられることになる。これはハードな人生である。だから、発達障害の人は後天的に「ほどほど」を意識的にやる必要がある。

 エゴは好き嫌いや善悪といった尺度を持ち出す。しかしそれはまやかしだ。本当はこの世界に好き嫌いや善悪はないのだが、エゴによってそれがあるように感じられる。それもまたテーマパークのアトラクションのひとつ。この世界はそういう、不自由と極端を楽しむためにあるのだと、私は思う。

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