革命家未満

 私と世界は接続不良を起こしている。なぜかは分からない。私は大勢の人が当たり前だと思っていることを、人から指摘されて、はじめてそうなのだと知ることがとても多い。天然と呼ばれるには朗らかさが足りず、邪悪と言われるには良心がある。私のこの矛盾に満ちた性格を、周りの人もどう認識したらいいのか決めかねているようにも思える。内向的で、非慣習的で、思考優位であり、計画性がある。臆病だが良心的。それが私である。革命家とかにいそうな人格である。まあこの時代何を革命するんだという話だが。これで勇敢な性格だったら、ほんとに革命家になっていたかもしれない。革命家になるには少々空気を読みすぎる。空気は読まなくても生きていけるが、私は人から恨みを買うのを恐れているのだ。だから、温和な人間のふりをしている。本当は内心大荒れであることもあるのだが。最近感じているのは、ちゃんと荒れていることを出したほうが、人格陶冶には効果的だということだ。隠しているから、いつまで経ってもその性格のまま。しかし一度白日の下に晒すと、他人からのフィードバックを受けて、客観視できるようになる。まぁ、そんな感じで真面目にやっていく意味はと問われたら……ちゃんとした人間になるためだと答えるしかないのだが。もうそれだけが大事だ。私はちゃんとした人間になる。そう決めている。結婚だの昇進だのには興味がない。いかに自分の人格を良くしていくかに多大なる関心がある。だから読書もするし、悪事は働かない。善行を心がける。そうやって、良い人間になっていけたらなと思う。

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