青春ミステリ
青春とミステリは、なぜあんなにも相性がいいのだろう。青春にきらめきと影の部分があるとしたら、その影の部分とミステリが感応する。探偵たちはまだ未熟で、謎に翻弄されたり、結果を嘆いたりする。未成熟の熱というものが、ミステリをよりエモくする。私は、エヴァンゲリオンも、銀河鉄道の夜も、ペンギン・ハイウェイも、テレヴィジョン・シティも、さらざんまいも青春ミステリだと思っている。隠された謎があって、その謎を中心に登場人物が動いていく。その謎は暴かれると曖昧で、残酷なものであることが多い。主人公たちは為すすべがないこともあり、その結末は悲劇であることもある。しかし、私はそれはただの悲劇ではないと感じている。最後には必ず光が残る。謎が解かれるということは、何はともあれ爽やかなものなのだ。全てが失われても、謎は解かれた。つまり、真実が姿を現した。それは、青春のきらめきの部分と繋がっていると思うのだ。
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