第36話《イギリスで地下鉄。ときどき迷子》


 元々は労働者階級の人々が乗る乗り物で、乗ると顔や体に黒い煤が着く。そんな乗り物だった地下鉄(煤だらけになっていたのは本当に出来た当初の話)ですが、今も変わらずあんまり綺麗じゃないよね、某縦に走ってる黒いラインとか特に(笑)

他も綺麗か?といわれると、まぁソコソコ綺麗になってるとは思う。昔、結構な昔。私がまだまだあどけない少女だと勘違いされていた頃、ロンドンの地下鉄に乗って帰って来ると黒っぽい鼻水が出た。鼻の穴をティッシュでフキフキすると黒いのですよ。

勿論お肌も黒くなるので、これは大変!!と夢見る少女だった私は一生懸命美顔器で汚れを落す日々でした。そうして美顔器に着いたコットンは真っ黒になっていくのである。

街の中も車の排気ガスでそんなに綺麗とは言えない空気のセントラルなので、個人的には汚れを優しく取ってくれる美顔器はあると良いよねと思ってる。


ロンドン地下鉄は、駅のホームや駅構内を彩る様々なアートだって見ものです。

誰もが知ってるベーカー・ストリート駅の壁には、シャーロック・ホームズがいっぱいいるし、チャリング・クロス駅はナショナルギャラリーが近い事もあってか、美術館への準備運動ぽい感じの壁に彩られてる(説明が下手でごめんなさい)。他にも、トッテナムコートロードの駅にはピアノが置いてあったり、あちこちの駅構内ので演奏してくれるアーティスト(駅構内で演奏する許可を勝ち取り、時間と場所を指されての演奏活動がある)の演奏はレベルがとても高く時間が有れば立ち止まって聞いて行く方もちらほら。

そんな素敵な演奏には、チップをはずんであげる人がいるのもまた文化だなぁ~と思ってみています。中には多分違法なんだろうけれど、数人で電車に乗り込んで来てイキナリ勝手に演奏を始め、次の駅に着く前に一人が「チップ頂戴!」と乗客の間を縫うように回り、次の駅で急いで降りて隣の車両へGo!隣の車両でまた同じ事をして・・・という数人からなるグループが居るのも、文化だなぁ~と思ってみています。

後、地下鉄車内でヨレヨレのマクドナルドのドリンクカップ(私が出会った中ではマクドナルドのドリンクカップがダントツで多かった)を持ち、中に少しの小銭を入れて振って音を出しながらやって来る人。が居る。

早い話が、「金くれ」です。

何も言わず近寄って来ては、マクドナルドのカップに入った小銭を振るだけ。金くれ、金。って事を無言でアピールして歩く人。男性も居れば女性も居る。

でもいつも思うんだ。お金が無いのに、なんで初乗り千円近くする地下鉄に乗ってるんだろう?って。一日乗車券買ってても、そのお金でご飯食べるなりなんなり出来るでしょ?昔海外のTVで職業ホームレスさんが言うてた「普通に働くよりも、こうやってお金恵んでもらう方が儲かるんですよ」って・・・。人並みの生活しながら、職業はホームレス。

なめてんじゃねーよ!!!!って皆でなったよね。

今はどうだか知らんけど。

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