第8話《イギリスで出会った、変な日本人》

 既に三カ国語ペラペラなのに何故か英語だけは苦手なんだよね~と言う人や、週に一回会うか会わないかの引篭もりの人(遊びに行っている訳では無いらしい)、毎日飲み歩いている割にちゃんと学校に来るけれど毎日お酒臭い人、ある日突然「譲ってもらった!」と言って日本のBL本とBLCDを大量に入手してきた人。等々無害で面白い人が多かった。

 多分一番変な日本人は私なんだろうけれど・・・。育った環境が違うのか、両親の教育方針が違うのか、はたまた唯の私の性格なのかは存じ上げませんが、英国で40年以上インターナショナルスクールで教師をしていた先生から「あなたみたいな日本人、初めて出会ったわ!あなた本当に日本人なの?育ったのヨーロッパなんじゃないの?」と言われるレベルで日本人離れしたグラマーの出来なさなのに、スピーキング能力だけ無駄に高い奴でした(笑)文法なんてなんのその「通じりゃいいのよ!通じりゃ!」の精神で挑んだ所、英語圏では無いヨーロッパの方々の方が近かったらしいです(笑)グラマーボロボロって意味で・・・。そんな人だったので、ロンドンに居た時は日本人の女の子からものすごく理不尽な嫌われ方を致しました。

「あの子、日本人の癖に英語ばっかり話してる!なんなの、ムカつく!」(その事実を実は日本語が堪能だった中国人の女の子から聞いた)です。

マジかよ!って思っていましたが、ご本人から突然「イキがって英語ばっかり喋ってさ!カッコつけて、キモっ」って一世一代の愛の告白をされたので事実だったみたいです。

 えぇイギリス、ロンドンで、しかも語学学校通ってるのに、共通語英語で良いじゃん。私が話をしていた方々はみなさん母国語が別にある方々で、共通言語が英語しか無かったのでそれ以外無理だったのです。※日本語堪能だった方を覗く。有り余った親の金で来てるんだろうなぁ~とか、ちょっと捻くれた事を考えてしまったりもしましたが、コレが一番衝撃的な日本人だったな。偶然にもそんな日本人女性にお会いしてしまったので、一旦日本に帰り二度目の渡英にはロンドンという街を避けました。なるべく日本人の少ないちょっとマイナーな街を選び、見事に日本人は少なかったけれど、居た日本人は皆良い意味で濃い人ばかりでとても面白かったです。

 ピアニストを目指していた人や、イギリス庭園を造る勉強をしていた人、日本から三味線抱えて来た人も居たっけかな、後は現地駐在員の奥様とか。

 折角英語プラスでコースがある学校だったのに、英語が話せないから来たって言う日本人は、そう言えば私だけだった。

 そっか・・・やっぱり私が一番変わった人だったのかもしれないね。

 だって乗馬を習いたいなって思って学校へ問い合わせたら「自分の馬は持っているかしら?」が、まず最初のクエスチョンだった事で私は「英語だけ頑張ります」に変わったのよね。もうそこで挫折よね、やっぱり世の中お金なんだよ・・・。

チクショー!!なのでございます。

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