第2話《イギリスは美味しいよ、多分ね》

 イギリスと言えば、料理が不味い!とよく言われるのですが、私はあまり不味い食事に当たった事が無い。あら不思議~って思うでしょ、貧乏だからです(笑)お金持って無いからさ、外食と言えばインド料理やトルコ料理な訳。この二つは外れが無いんですよね、何処の店に行っても美味しい。勿論好みの味とそうでない味というのはあるかもしれないけど、基本的に美味しい。中華料理は当たり外れの振れ幅が大きいなぁとは思うけど、実はショッピングモールのフードコートにある中華の、一番安いプレーンヌードルが一番美味しいと思っていたのは秘密です。

 イギリス料理っていうのは、19世紀産業革命以前は結構普通に美味しかったらしいですが、産業革命によって庶民は6畳くらいの部屋に家族8人+αで暮らしてキッチンは七輪みたいなコンロが一個。となれば『全てを一緒に煮る。以上!』みたいな料理しか作れないし、そんな環境で育った子供が10代初めで働き始めて家庭を持っても、料理と言う物を習って来なかった上に結局同じ様な環境での生活。という悪循環の末、『イギリスの料理は不味い』が生まれた訳です。

 『美味しいイギリス料理は家庭料理よ』と、それも当たり外れがあるかもしれないけれど言われているのも事実です。食生活に拘りのある家庭はしっかり料理をするけれど、お腹が満たされればよいって家の家庭料理は冷凍食品。イギリス料理の基本はレンチンならぬ、オーブンぶち込み料理になります。冷凍食品か一から味付けして作るかは家庭次第。


 21世紀に入ってからは、かなり美味しいレストランも増えて来たとの事ですし、私個人は21世紀に入ってからしか知らないけれど、ハズレは引いて無い。これはラッキーなのかな?

 日本から来た友人と行ったテムズ川クルーズのコース料理も結構美味しかったし、知り合いに連れて行って貰ったパーティーでロンドンアイの中に持って来てくれたデリバリーのお店も美味しかった(高いところ苦手なので終始料理で自分を誤魔化したのでこれは確か)、トゥーティングベックへ行けば最高に美味しいカレーがお安く食べられるし、最近は讃岐うどんのお店も出来ているし、美味しいパン屋さんもある。

 まぁでも、本当に美味しい日本食がどうしても食べたくなったら、私は迷わずパリに行くのだけど。安い時には5000円位になる夜行バスに乗って、ロンドンからパリに行く。 一泊3000円位のホテルに泊まってパリを満喫。パリの国虎饂飩は私にとってのオアシスだった。

 イギリス国内で一番よく利用したのは、近所のパン屋さんでパンとスープを買って、お気に入りの公園で読書しながらだったけど。イギリスに限らず、お天気さえよければヨーロッパはピクニックが最高に美味しい!と私は思うのです。

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