第69話パキスタン



インドで香辛料を大量に仕入れて船は日本へ。

もう、カレー味のとりこになるだろう。


そしてインドからアフガニスタンへ行くため山に入った。

まだアフガニスタンではないのに、会う人や話す言葉はウルドゥー語ぽい。


案内の男が。


「ああ、この地域はインドでもイスラム教徒が多いからね。弱いインドから独立すればいいのに・・・」


あれ!もしかして・・・ここってパキスタン。

昔ならった地図を想い浮かべる。


たしか左上にパキスタンがあってその奥がアフガニスタンだよな。

アメリカ映画のアフガンのタイトルを思いだす。パキスタンは独立してないのか・・・



何やら口論をしてるぞ。

よせばいいのに案内人が仲裁に入った。


え!仲裁に入られて2人は怒りだす。案内人を手に持った武器のような物で殴りつけた。

あまりにも急な行動に・・・周りの男達は逃げだす。


「こらー!止めろーー!」


え!俺にも武器を振り下ろしてきた。

とっさに真剣白刃取りで武器を奪った。


え!もう1人は武器で横殴りだ。姿勢をめちゃくちゃ低くしてしのぐ。

まだ襲う気だ。

手に持った武器で防いで、カウンターぎみに左ストレートを顔面に叩き込む。


歯が飛び散りながら倒れる。


え!まだ残った1人が後ろから石で殴りかかる。

そんなのお見通しだ。右に避けながら左肘で顔面を強打。

あ!崩れるように倒れる。



「あんた強いなーー。この2人は兄弟で嫌われ者なんだ。しかし、襲われた男は助からないなーー」


「かわいそうだが仕方ない。死ぬ運命の男だ」


体中から血がしたたり落ちて瀕死状態。



あれ!これって【アラビアのロレンス】的なテンプレか・・・


ロレンスが死ぬ運命の男を助ける。

しかし、その男は人を殺してしまう。なので拳銃で処刑してしまう。

ロレンスは、なんで助けたと後悔する。



嫌々、そんなことには・・・


俺は駆け寄って「南無阿弥陀仏なむあみだぶつ、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」


瀕死だった案内人は、血が止まりムクッと起き上がる。


「そんな・・・奇跡だ・・・アラーの神だ」


「あなたはアラーの使いか・・・」


「しかし、あの神の言葉は・・・わたしにも教えください」


「わたしもお願いします」


「どうか我らに神の御加護を・・・お願いします」


あれあれ、これってインドのパターンか・・・


『南無阿弥陀仏』=『阿弥陀様!おすがりします!』の意味だと教える。


『南無阿弥陀仏』と唱えるだけで、極楽浄土へいける。


「その阿弥陀様とは、どこに・・・」


「皆さんの心の中にいますよ。それは子を思う心や妻を愛する心であったり色々です」


なんだか衝撃を受けたような・・・

皆が俺に対して「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と唱えだしたよ。


なんやかんや1ヶ月の滞在だった。


そして10人の弟子を引き連れてアフガニスタンへ。


もう1万人以上の人に見送られながら・・・


案内人だったガシムが「師匠、行きましょう」


死の運命に立ち向かうために・・・案内人をガシムと改名。

処刑されたガシムにならないように、コンコンと説明したよ。

ガシムも運命に立ち向かう心積もりで承諾。


「そうだな・・・行こう」



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