第66話フィリピン
我が艦隊がフィリピンへ来た頃は、強い日差しが照りつけていた。
「ああ、暑いなーー」
3隻しかない軍船だが帆船に比べても、インパクトがあるだろう。
操舵室では、船長が地図で見る。
フィリピンは、フィリピン諸島の集まりなのに・・・実際に来て見れば大きいなーー。
「港を探せ!帆船が目印になるハズだ・・・この国も西洋人に支配されてるから物資の輸送は帆船で行なってるハズだ。そこが主要都市に違いない」
いくら検索スキルがあっても、この時代の都市と場所まで分からないからね。
「ここまで西洋人が来て支配してるのですか・・・私には信じられません」
「船長は、何も知らないようだが西洋人は原住民を安い賃金で働かせて、利益を摂取しているんだ。支配するってことはそう言うことなんだ。力ある者が力なき者を支配するのは、安い労働力をいかに効率よく使うかに尽きる・・・そう思わないか」
「・・・・・・わたしには・・・理解不能のように思うのですが・・・もっと原住民も幸せに出来るのでは・・・そう考えるべきでは」
俺は船長の顔を見て、甘いな・・・
「船長!帆船を発見!スペインの国旗が掲げられてます。これってスペイン領では・・・」
あ、案の定に小船が近づいて来たぞ。
「お前たちは、ここに何をしに来たんだ!」
やっぱりスペイン語だ。
俺は下を覗きながら「我らは、日本から来た者だ。この国と貿易がしたくて来た」
「我らの言葉が話せるのか・・・」
小船でなにやらこそこそと話し合ってるぞ。
「ならば我らと陸で話し合うのがいいだろう」
「それよりこの船の実力を見せよう・・・ハシゴをおろすので上ってきてくれ」
向こうも気になっていたのだろう。4人が上ってきた。
「こんな鉄の船なんて・・・」
「やはり帆はないのか・・・ならば何故動くんだ・・・それに、あの大砲はなんだ。あまりにも大きいぞ」
「おい!よさないか・・・話を聞かれているぞ」
そんな4人に「大砲の威力を見せよう・・・あの山を破壊しても良いか」
「あの山って・・・あんなに離れているのに・・・当てると言うのか。当てられる物ならやってみるがいい」
「船長、あの山を破壊しろ!」
船長は、船の中に入ってゆく。
スピーカーから「目標は西方角の山!準備にかかれ」と聞こえだす。
船の主砲がスムーズに回転して主砲が角度調整に・・・
「ここから離れるぞ」
おろおろする4人を無理やり追いやる。
「攻撃開始!」
「耳をふさげ!」
耳をふさいでも「ドン」と爆発音が響く。
遠く離れた山が大爆発が3ヶ所で起きた。
そして1分後に続けざまに大爆発が起きる。
「何故だ!あのような爆発が・・・」
「信じられないぞ。神の鉄槌のを見てるような・・・」
俺を無線機に「ヘリの用意をしろ」と伝えた。
我らの目の前で甲板が開きだす。
驚愕する4人。
そこから輸送ヘリが上昇。
ヘリには、護衛官が既に乗っている。
「さあ、乗りましょう」
無理やり乗せる。
乗ってキョロキョロと機内を見てる。
輸送ヘリのプロペラが回りだすと又も驚く。
「なにが起きてるんだ。俺らをどうする積もりだ」
しかし、輸送ヘリが浮かんだ。
「空を飛んでるぞ・・・こんなことが・・・」
「あ!もう・・・あんなに離れたぞ」
そして破壊された山まで来て又もや驚く。
「新田、機銃の威力を見せてやれ」
開いたままのドアの前で機銃の準備をして連続で撃ちだす。
地面の撃ち込まれて、土煙が連続で舞っている。
「あれは・・・」
「あなた方の使っている火縄銃の何倍もの威力がある玉が当たってるのですよ」
「そんなバカな・・・」
「あなた方が武力でこの国を支配したように、わたしにも同じことをしてもいいですか・・・」
「それは・・・やめてくれ。お願いだ」
「この国を原住民に解放するなら武力行使はしませんよ」
半年後には、フィリピンが独立することになったよ。
フィリピンは、ローマ・カトリックの布教が進んでいた。
しかし、イスラム教も同じく信じている。
その中に三言寺の布教が進んで、あっという間に信者が増えていった。
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