第45話北海道
俺は船で北海道に行ったよ。
今は
言ったもん勝ちだ。
なんと日本人が居たよ。
あの函館の海岸沿いに青森から来た人が・・・
それも現地のアイヌ人と戦って・・・勝利してたよ。
なんでも北海道のアイヌ人は、日本人と古くから貿易をやってたようだ。
しかし、日本の不誠実な貿易に不満があったらしい。
なぜなら、鉄は和人からしか手にはいらない。
そんな時に事件が起きた。
鍛冶屋にアイヌ人が刃物を物色していた。
「どう考えてもこの品質でこの値段では、ぼったくりだ」
「気に入らなければ買わなくて結構だよ。アイヌのくせに・・・」
「その態度はなんだ!言いふらしてやる。なまくらな刃物しかないって・・・」
「なんだと・・・お前の体で証明してやる」
店主は店にあった刃物を掴んだ。
「これでもくらえ!」
アイヌ人の腹に刺した。
アイヌ人は、呆気なく死んだ。
和人側は穏便に済ませようとしたが・・・
日に日に不満がつのった。
とうとう事件が日頃から和人に不満を持ったアイヌが決起させる結果となった。
渡島半島東部の首領コシャマインがアイヌ人をまとめあげたのだ。
「アイヌの誇りに掛けて和人の戦いに勝利だーー」
「和人を追い出せ!!」
「負けるものか!」
一致団結したアイヌが優勢だった。
奇襲攻撃を受けた武士達が追い詰められた。
北海道にあった道南十二館のうち10館が陥落。
武士の間の連携がなってないのが原因だったようだな。
次々とアイヌ軍は敗退。
とうとう七重浜にてコシャマイン父子を捕らえて首を切り取った。
こんな北海道まで、戦国時代の戦火が広がっていた。
そんな活躍した蠣崎信広は、蝦夷地における地位は決定的となったよ。
仕方なく蠣崎信広と交渉。
「
なんと話を聞く中で、蠣崎信広は婿養子だった。
それも旧姓は武田氏で、若狭の武田氏にも関係してるらしいぞ。
だから正直に話したよ。どうせ遅かれ早かればれる。
ああ、激怒してるよ。刀に手を触れる程に・・・
なので交渉は決裂・・・上手くいかないもんだ。
俺は、アイヌ人に交渉を持ちかけたよ。
「それでは、あのような船や火縄銃も頂けるのか・・・」
「その代償として、未開の土地の譲渡をお願いしたい。それに貿易では、昆布や毛蟹を取って売ってほしい」
「漁の仕方も教えてくれるのだな・・・・・・わかった!お前を信じよう。今までの和人と違う匂いがする」
どんな匂いだよ。
又も蠣崎信広と交渉。
今度はアイヌ側の交渉人として参加。
「なんだと!!渡島半島東部に入ってくるなと!我らは勝ち組ぞ・・・こんな、はした金で済ませる積もりか!」
「ケンカ両成敗です。お引取り願いたい。この金をはした金呼ばわりされて困りますな・・・」
「許さん!絶対に許さん!!」
激怒して帰ったぞ。
ああ、戦準備をしてるよ。
「柵の準備はOKか・・・」
「完了しました」
「アイヌ鉄砲隊はどうだ」
「なんとか優秀な人材500人を猛特訓中です」
2日後、のこのこ和人連合がやって来たぞ。
「撃つな撃つなよーー、あの目印まで待つんだぞ」
ああ、大勢がやって来たぞ。
「撃ち放て!!」
火縄銃が一斉に火をふいた。
バタバタバタと敵軍が倒れた。それでも向かって来た。
俺はライフルを構えた。
狙うは、蠣崎信広。
「おいおい、動くなよ」
ちょこまかと動き回ってるな。
「絶好のチャンスだ」
「バン」と撃った。
あ!倒れたぞ!和人の数も減り過ぎた。
もう、総崩れだ。
和人の道南十二館は、全て加賀の物となった。
和人で残る者は、雇われ兵士に・・・
なおも反発する者は、北海道から追放。
アイヌ人に漁業を教えるのは、加賀から連れてきた漁師だ。
ズワイガニ漁と同じ方法だ。
カニカゴを海に投げ入れるだけだよ。
大漁に毛蟹が入ってた。
「こんな蟹がいたのか・・・」
陸に陸揚げされた毛蟹をゆでる。
アイヌの人達や連れて来た人達で、毛蟹主食パーティーをしたよ。
日本酒も振舞った。
独特な唄と掛け声に合わせ、膝と手拍子でリズムを取りながら踊るアイヌ古式舞踊。
動物の動きを真似て踊るサロルンリムセ(鶴の舞)も面白かったな。
ああ、漁船が昆布を取ってるよ。
箱メガネで海の中を見てる。あっちでもこっちでも昆布漁だよ。
竿を差し込んで昆布の根っこを巻き込んで捻り切る。
「ドサッ」と船上に昆布が載った。
昆布はいいよね。
特に真昆布、
だし汁が旨くていいんだよ。
昆布巻きニシン、松前漬け、昆布の佃煮、とろろ昆布やおぼろ昆布もいいね。
最後は、ジャマイカ産のじゃが芋。
わざわざジャマイカまで船旅して取って来たよ。
苦労したからね。
ジャガイモの育成適温は15~21℃程度。
日本の主産地は、この気候に恵まれた北海道だよ。
勿論、加賀でも栽培してるよ。
植えたばかりだから、まだまだだよ。
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