第29話農協
ああ、大変なことになったよ。
駿河国15万石
遠江国25万5千石
三河国29万石
合計:69万5千石
駿河すくな、と考えながら農機具製作に
来年のためにも頑張らないとダメだからだ。
錬金術の熟練度があがったらしく、他の事をしながらでも作れるようになったよ。
ただし製作の間から出るとダメだったよ。
移動すると錬金術の糸が切れる感じだよ。
もう、1週間も製作の間に、こもりっきりだ。
部屋のスミには、トイレ部屋まで作ったよ。
最初は換気してなかったから「臭・・・」俺からでた物でも臭くてたまらん。
急いで換気扇を作って穴を開けて設置だよ。
飯や連絡は、製作の間に繋がったボックスを設置。
「三言さま、料理をお持ちしました。冷めないように早く食べて下さい」
こんな具合だよ。
なんか用事がある時は、木槌で吊った板を「カン、カン、カン」と叩くだけ。
すぐにやって来て用事を聞いてくれるんだ。
もう、そろそろこもっりきりも飽きたよ。
「カン、カン、カン」と叩いて呼んだよ。
製作の間のガラガラララガラと開ける。
「何か御用でしょうか・・・」
「この小型ディーゼル耕耘機を農協に運んでくれないかな・・・」
「に、し、ろ、は、じゅ、に、し、ろ、は、じゅ、に、し、ろ、は、じゅ30機、たしかに持って行きます」
外にとめていた荷台に積み込みだす。
先頭には、トラクターが
最新の自動制御なんかついてないよ。
全て機械式だよ。
運転するのもトラクター免許取得が義務化。
覚える事いっぱいだから。
そんなトラクターを見送りながら、凝った体を「イチ、ニイ、イチ、ニイ」
「ああ、すっきりしたな~」
「・・・・・・・・・なんか忘れてる・・・」
「あ!農協会議の日だ」
一瞬で瞬間移動だ。
シャーと引き戸を開けると、一斉に見る。
農協を有限会社として立ち上げた俺を見るかね。
ああ、あれは信濃代表の田所ばあさんだ。
あっちには、駿河の頑固じじいの
田辺、畑山、米田・・・
お百姓さんには、屋号を止めて名字を名乗らせることにしたんだよ。
案の定、田や稲が入ってるよ。
「会議を進めなさい!」
この会社の会長さんだよ。それを差し置いて・・・
ボードには、『役員選出』と書かれてるよ。
なになに、社長には
最近、見ないなーーと思っていたが、農協に居たのか・・・
なにか問題でもって顔でこっちを見たよ。
あれあれ、まだボードに何か書いてる。
『加賀米のブランド化』って・・・
「お手元の表に示した通りにアンケート結果は良好です。なので一般の米の相場より高く値段設定しても売れるでしょう」
「米の味は問題ないと思うが、誰が高い金で買うかな・・・」
「そこでターゲットを領主や富裕層に売るのです。その前にやる事があります。ある情報筋からの確実な情報で、先延ばしになっていた天皇の即位が来年の1月に決まったそうです。安芸国の
「何が言いたいの・・・」
「こちらも金と加賀米を送るのです。きっと米を食べて広めてくれるはずです」
なになに、
それで決まり事があって『即位の礼』をしないと正式な天皇になれない。
しかし、天皇や公家達は金がない。ずるずると先延ばしをしてたらしい。
世の中、
え!どれだけ金をだすで
俺の顔を見るな。
おいおい、天皇や足利幕府なんかに係わったらヤバイって。
足利幕府から書状が送られてくるけど見なかったことにしてるんだよ。
きっと勝手にあっちやこっちの国をとるなって文句に決まってる。
そんなグチなんか聞きたくもない。
そんなヤバイ相手に、どうなっても知らないよ。
ああ、金額が決まったよ。
俺が農協金庫に保管した金が・・・
千秋「農協の運営方針として決まりましたので、出してくれますね」
しぶしぶ紙に番号書いて、鍵と紙を手渡したよ。
どろぼう持ってけーー。
ここの農協ってそんな積もりで作ったんじゃーーない。
農機具のレンタルや稲の苗の供給がメインだったハズだよ。
それも共同で使って、共同で供給した方が能率がいいからね。
それに・・・
ヘボな人に農機具を使わしたら大変だからね。
あっちこっちにぶつけてボコボコにて潰すのが落ちだ。
上手く扱ってくれる人が使った方が良いんだよ。
それに故障したら個人で直すのも大変だからね。
今は俺しか直せないが、ぼちぼち直せる修理工も育てる積もりだ。
だから扱いが上手い人は、あっちこっちで共同名義の田を耕したり苗つけもやってるんだよ。
できない人には、出来る仕事も割り振ってるからね。
不平不満がでないようにレンタル料金割引制度を活用。
それがダメなら賃金をはらってるよ。
そんな細々した仕事が・・・違う方向へいってしまう。
販売網まで口出してどうする積もりなんだい。
俺は、めっちゃ忙しいから気にしてないよ。
名だけの会長となっても・・・
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