第23話風林火山
なんと武田が
それも真っ直ぐに小田原城へ・・・邪魔な城は後から来る軍勢に任せての作戦だ。
もう、甲斐の武田には後がないのだ。
「進め!進め!!脱落した者は後からやって来るのだ。城から出てくる兵を相手にするな!目指すは小田原城ぞ!!」
「もう、ダメだ。5年前ならこんなことにならなかったのに・・・歳には勝てん」
「しっかりしろよ!桶屋のじいさん」
「後は、お前らに任せた。甲斐の強さを見せてやれ」
風林火山の【疾如風】をやってのけたのだ。
小田原城へ到着して小田原城を攻め入った。
それは、夜の0時を過ぎようとしている。
風魔忍軍が裏切って、道すがらの城や小田原城の内部から門を静かに開けはなった。
門番や見張りはことごとく倒れている。
城の内部を知り尽くしている風魔だ。騒ぐ前に人知れず首を掻っ切っている。
あまりに静かな行動のために誰1人分からずにいる。
知れた途端に死んでいたからだ。
【徐如林】
「ほう、よく燃える油よ」
ガソリンを
それは、あっちこっちで火の手が上がることで複数の忍者が活躍したことが、手にとるように分かる光景であった。
俺の所から買ったガソリンだったよ。よく燃えると評判にもなったよ。
それが合図となって武田軍は、小田原城に攻め入った。
城はあっちこっちで燃えている。
それなのに弓の弦はことごとく切られている。
槍もどこを探してもない。
もう、お手上げ状態で戦うしかないが、武田の猛攻に対打ちできない。
門を締め切って守っても、どこからわいたのか武田勢が後ろから襲い掛かる。
防ぎようがない。
【侵掠如火】
陣中では、どっしり座る
「おお、よく燃えているではないか・・・北条も最後よの・・・」
そこへ若武者が駆け寄って
「お館様、
「取っったか・・・して首は」
「これに・・・」
北条氏康の顔を知る者がジロジロ見て頷く。
「間違いなく北条氏康で御座います」
その時になってガッバッと立った。
武田信玄は、満天の星空を見て静かに涙した。
跪く若武者は「お館様」と声を掛けて泣き崩れる。
もう、周りに武将の泣き崩れる。
【不動如山】
動かざること山のごとく
相模の者は、武田の軍門に組する者が続出。
武田家から良い条件で手を差し伸べたのがよい結果となったらしい。
武田も信濃の戦いを大いに反省。
誰かに
『去るものは追わず 来るものは拒まず』
加賀三言寺で田吾作じいさんを正座させて説教をしてたよ。
「じいさん、何か言うことはないかい」
「え!シイタケをくすねたことですか・・・」
え!そんなことをしてたのかよ。
もう、
「そのことじゃーないよ。『孫子の兵法指南書』のことだよ」
俺は、こっちに来てから検索の間でコツコツと孫子の兵法をあっちこっちで検索しまくったよ。
それを、ボールペンで書き溜めた物が『孫子の兵法指南書』だ。
現代知識で好き勝手に解釈されてるからね。
検索の間に隠していたのに・・・誰かが持ち出した形跡があったのだよ。
髪の毛1本を指南書の上に置いてたのに、毛が落ちてるのを発見。
俺は田吾作じいさんが怪しいと思った。
「申し訳あろません。真田幸綱が三言寺に来た時に、三言さまの
「それでどうした」
「武田が取る手段は1つと思い教えてあげました。北条の風魔一族を好待遇で召抱えることこそ最良の一手で御座います。さすれば自らなす術が分かると言ってやりました」
「どうして最良の一手なのだ」
「常にリバーシの最良の一手を考えております。なれば武田の生きる道は風魔を手に入れて小田原城をひっくり返すだけに御座います。それなしには生きられません」
なんか凄い事を言ってるよ。
どこかの軍師だよ・・・・・・
「それで、誰が風魔を裏切らせたのだ。めちゃくちゃ気になるんだけど」
「それは、
えーーお前かよ。
「どのようにして話した。下手すれば殺されるぞ。怖くないのか」
「昔は戦いに明け暮れました。しかし、三言さまにお会いして人生が変わりました。
「それで」
「風魔も分かっていたと思います。バカではありませんから・・・加賀の情報も聞き及んでいたでしょう。そこに三言さまをよく知る者が現れて話をすれば、裏切る事が救われる道と悟るのも早いでしょう」
もう、坊主の説教を聞いてるみたいだな。
「真田幸綱殿も苦労したでしょう。武田にとっては裏切り者です。それでも根気よく
田吾作じいさん、まさに策士だよ。
策士の極みに達したのか・・・
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