かわいい体験を支える飼育員さん「あっちこっち飼育員体験!」感想
飼育委員の志歩とみのりが動物園の職業体験に挑むお話。ひたすらに「かわいい」を詰めこんだイベストでした。…とまあこれで感想を終わってもいいのですが、読者がただただかわいいを味わえるのは、飼育員の中澤さんが指導役として優れているので、「職業体験」面のストレスなく動物とのほっこりふれあい話として見られるのかなと思いました。
説明は丁寧に分かりやすく、疑問には出来るだけ答えるというのは基本ですが、みのりの大きなリアクションにも無視せず、茶化さず、優しく答える。常に大人の立場でいることで、生徒側も安心して思いっきり体験することができます。
特にハシビロくんに餌をあげる件、志歩の魚は食べるのに、みのりの魚は食べてくれないという、中澤さんも想定外のことが起こります。
最初は原因が分かりませんでしたが、後から考えて、みのりが魚を振って動かしていたことが警戒心を強めた、という見解を導いてみのりに伝えました。「生き物だからそういうこともあるよね」で終わってもいいんですが、「嫌われたかもしれない」という認識のままで帰ってほしくないという思いはあったと思います(実際、中澤さんが説明するまでみのりはそう思っていました)。その場でわからなくても考え続け、それを伝える、教育者・指導者としてのあるべき姿です。職業体験は普段指導者的立場でない人も即席でしないといけないことも多く、当たる人によっては散々な体験になったりもするので、ぜひ今回のようにありたいです。
マジロちゃん脱走騒動でも大活躍、すっかりハシビロくんに対して「マブダチ」という認識になったみのり。すごくいい体験になりました。
あと、みのりでも校長先生の話は眠くなるのかあ、と思いました。個人的な経験では、高校の校長先生には少しお世話になり感謝しているのですが、それでも全校集会の話は退屈だったので、よほどの話術がない限り「全校生徒に話す」という舞台設定自体が、有益な話をするのに無理があるのだと思います。
★本感想のゲーム画像あり版はnoteで公開中:https://note.com/gakumarui/n/ncd283cf4001d
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