一緒に行こうと手を引く勇気「隣に立つ、優しいあなたへ」感想
プロセカ随一の包容力を誇る穂波。しかし、その優しさと心強さは苦労の末に得たものです。誰も傷つけたくなくて何も選べなかった中学時代から、決断して伝える勇気を得て、誰かを守れる力強い優しさになりました。「Little Bravers!」で見せた堂々たる姿は、メインストーリーからの成長を感じさせました。
「Little Bravers!」では一人が無理して沢山抱えることが最善ではない、仲間を想うからこそ色々な人に協力してもらう、という所もありました。厳しく見れば、一人で背負うことは誰かを頼る勇気を出さなくていい逃げとも言え、ワンマンを通してその壁を超えたことはまた成長でした。
今回はとても気づかっているゆえに「迷惑かも」と遠慮してしまう所を、一歩踏み込んで一緒に行こうと手を引くことも「気づかい」なんだ、という所が見える話でした。
まふゆの状況悪化もあり、ますます音楽以外を疎かにする奏。応援しながらも心配する穂波は、学校でえむからウェディングドレス展示体験イベントのチケットをもらいます。
誘うか迷う穂波ですが、リンが背中を押します。心配で元気になってほしいと思っている気持ちは素敵、興味がないかは聞いてみないとわからない、その通りです。そして、少し遠慮されてももう一押しとアドバイス。悩んでも行ってみると楽しいということは、特に「この人が言うなら」と思える関係性なら多いです。
チケットは3枚ということで、瑞希も一緒にブライダルフェスタへ。テンション爆上げでドレスを楽しみますが、穂波の気づかいもしっかり見ています。
昼食後、イベントを手伝っていたえむと合流。奏に気づかいを察されて、逆に奏に気づかわれてしまったことを気にする穂波、それを聞いたえむは穂波と奏をショーに参加させます。周りを聡く感じ取り、意識的にみんなの笑顔のための行動をとるえむ、より楽しむために一歩踏み出させる仕掛けがうまいです。
笑顔の奏、楽しんでもらえたと安堵する穂波。
ただこれで終わらず、帰り際、まふゆが明日通話できない連絡を受けると奏の表情が曇ります。わかっているけど自分は悩みを解決できない、力になりたいけど自分に何かできているのか…と思う穂波。
しかし、奏宅でいつものように料理をしている穂波に、奏が感謝を込めたブーケをプレゼントします。普段のことが奏を支える力になっていると感じることができました。行ってよかったブライダルフェスタ。
被雇用者であり、保護者のような立場、高校生同士でもあるけど、相手は誰かを想い自らを真に犠牲にする余りにも脆い存在。奏に対する穂波の立ち位置は非常に特殊で、穂波だからこそ成し得えている気もします。
いつか奏の悩み(もとより使命)を、穂波に具体名で話す日が来るのか来ないのか、いずれにせよ奏の力になるはずです。
★本感想のゲーム画像あり版はnoteで公開中:https://note.com/gakumarui/n/n57e2c5d53884
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