学校行事は全てじゃないし、友情は時間が掛かってもいい「船出の前のワンデイトリップ」感想

 ファン対応もストイックな努力も全く苦にしない、天性のアイドル桐谷遥。その眩しさで今回も大量のみのりを発生させていました。

 アイドルに笑顔を教わったあの日から、誰かを笑顔にする、明日をかんばる希望を届けるためなら進み続けられます。(そんな彼女がステージに立てなくなった、そしてみのりによりまた立てるようになったメインストーリーの重さが、彼女の輝きが示されるごとに感じられます)。自分の立ち位置を理解しており、自分の進みたい道が見えているからこそ、学校の友達との関わりは限られていると割り切っている節もあります。


 来年度からは仕事を優先して選んだ単位制に移り、C組の仲間と過ごせる時間も残り僅か。少し感傷に浸る様子もあった遥ですが、それを吹き飛ばしこれからも繋がる道があることを一歌と咲希が示しました。

 きっかけは一歌。SNSで噂を聞きつけた人に見つかりそうになった遥を、とっさに水上バスに乗せました。普段から引っ張るタイプじゃないけど、いざという時の大胆な行動力が一歌の持ち味です。


 水上バスの上で咲希達と離れた、そしてまた一緒になれた過去を語ります。そして、無事に咲希達と合流。終わりの時間も近づき、今日遊べなかった分どこかで遊ぼうと来年の修学旅行の話が出ます。その時には一緒にいられない…と思う遥ですが、続く咲希の言葉は「先にアタシ達だけで行っちゃおう」。

 一歌の言う通り、学校行事でなくとも遊びに行けます。大人の視点で見ると当然といえばそうなのですが、修学旅行など学校行事が過大に価値づけられている高校生にとっては、意外と盲点です。

 一歌・咲希との友情を深めた遥。一歌の水上ツーショット写真に嫉妬した咲希の言葉で、ついにさん付けから名前呼びへの変化が実現します。プロセカの時系列内でもほぼ1年、ゲーム的には2年半、ここに来ての関係性の深まりは感慨深いです。


 学校の出会いはきっかけに過ぎません。同時に、かけがえのないきっかけにもなり得ます。1-Cは終わっても、彼女たちの繋がりは続いていく、今後も楽しみです。


★本感想のゲーム画像あり版はnoteで公開中:https://note.com/gakumarui/n/nb8394e1ef190

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