第63話「完全な闇」

サタン「俺はお前を殺すぞ!ロイヤル・オメガ・レジェンド!」


オメガ「死んでやらねぇよ!お前を孤独にはさせねぇ!」


圧で風をかき消す


サタン「…」


デビルスピリッツを解除する


オメガ「ッ?!」


サタン「ここからは…俺の力でお前を叩き潰す!」


オメガ「そうか…神の力も悪魔の力も使わず、俺たちの力でってことだな!」


ゴッドソウルを解除する


サタン「勘違いするな!悪魔の力も俺の力だ!ただ…お前の全力をねじ伏せて、絶望を見せてから殺したくなった」


オメガ「嘘ばっか言いやがって…お前は俺を殺さねぇよ」


サタン「黙れ!」


向かうサタン


サタン「ふ!」


かわす


オメガ「ふ!」


かわす


二人の戦いは道場での組手と重なっていた


オメガ(幼少)「おりゃぁ!」


かわす


サタン(幼少)「は!」



オメガ(幼少)「いで!!」


闘魔「そこまで!サタン、また強くなったんじゃないか?」


サタン(幼少)「へへへ」


闘魔「そしてオメガ!お前は俺の与えた課題家でやってねぇな?」


オメガ(幼少)「いやぁ~学生というのは宿題がありましてですねぇ~w」


闘魔「馬鹿弟子が!!サボったプラス言い訳したのでAI組手30体倒すまで帰さねぇ!」


オメガ(幼少)「えぇ~!30は多すぎるってぇ~!」


ド!


オメガ「ぐ!」


ドドドド!


オメガ「が!!」


サタン「あのころと変わってないな!俺はお前より強い!お前が俺を超えることはない!!」


ド!


サタンの拳を頭突きで止める


サタン「ッ!」


オメガ「確かに…俺は弱いよ。仲間も守れねぇ、お前も救えねぇ…でも強くなれる!だからこそお前に手を差し伸べられる!弱いからこそ強くなろうと上に行こうとする!それが人間だ!!」


ド!


サタン「ぐ!」


オメガ「強くなろうと日々精進し、掴めなかった仲間の手を掴めるようになるまで高みを目指すんだ!!」


ドドドド!


サタン「うぐ!!」


オメガ「俺は落ちこぼれで努力しねぇと強くなれねぇ。お前みたいに才能はねぇ!けどこれだけは言えるぜ!どんな才能も努力に勝る才能なんてねぇ!!勝てねぇのは努力してねぇからだ!俺の努力がお前の才能に負けた時、また俺は努力する!お前に勝つまで!!」


ド!ドドド!


オメガ「双魂!」


かわす


オメガ「スクエアー!!」


ド!


サタンに一撃


サタン「ぐぁ!!」


ドーーーーーーーーーーーーーン!!!!!


オメガ「ハァ…ハァ…俺はやるぜ。お前に勝つまで何度でも!お前が戻るまで何度でもなぁ!」


煙が晴れる


サタン「…クク、ククク」


オメガ「何がおかしい?」


サタン「やっぱりお前はうっとうしいやつだ!昔から俺を振り回して、自分の主張何でも押し付けやがる。知らねぇんだよお前の努力なんざ!お前の進む道なんざぁ!興味ねぇよお前の価値観も人生も!!いいから俺の前から消えろ!!」


向かうサタン


オメガ「…嘘つくなよ」


サタン「黙れぇええええええ!!!」


ぶつかり合う二人


サタン「お前に俺の何がわかる!俺の何がわかるってんだぁ!!いとこだから分かるってかぁ?!兄弟だから心は繋がってるってかぁ?!!繋がってるから痛みがわかるってのかぁ?!!あぁ?!!!!」


オメガ「くぅ!サタン…」


サタン「俺はその繋がりを…もう断ち切りたいんだよぉ!!」


オメガ「だから…嘘言うんじゃねぇよ!お前の心の本心を俺にぶつけろ!!」


サタン「嘘嘘って…それが目障りなんだよぉ!!!」


押し負け、吹っ飛ばされるオメガ


オメガ「ぐぁ!!!」


ドーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!


サタン「消えろぉ!!!ダークブラスター!!!」


オメガ「ソウルバースト!!!」


放つ!


サタン「…」(オメガ…)


オメガ「くぅぅぅ!絶対諦めねぇぞ!!」


サタン「ダークサイド!」


威力が上がる


オメガ「くぅ!!限界突破!!!」


モードを発動しかわす


サタン「悪魔の過重!デビルバットヘビー!」


ズン!


オメガ「ぐぉ!!」(どういうことだ?!悪魔の力使ってねぇのに…)


サタン「使ってないのに悪魔の技が使えるのが不思議か?クク、そんな顔してるぜオメガ」


オメガ「くぅ!!」


サタン「使ってないんじゃねぇ、使ったさちゃんと。ただお前の目には早すぎて見えなかっただろ?」


オメガ「はぁ!!」


圧で吹き飛ばす


サタン「く!」


オメガ「お前にそれが出来るってことは俺にもできるってことだ!一瞬ゴッドソウルを使った!見えなかっただろ?」


サタン「てめぇ…」


オメガ「サタン…天界に行って知ったよ。お前が俺のもとから離れた理由も、俺に憎しみを抱いている理由も。でも伝わるんだ。お前は本気じゃない!」


サタン「また分かったようなことを!」


オメガ「分かるさ!いとこだからとか兄弟だからとかそんなんじゃねぇ!なんでかは分かんねぇけど…分かるんだ。全部じゃねぇけどお前の考えが」


サタン「く!!…」


オメガ「お前は本当は…後悔してるんだろ?」


サタン「…」


オメガ「今からでも遅くねぇ!こっちに来い!!」


サタン「…」(あの時…)


~回想~


サタン「もう俺に関わるな、目障りなんだよお前」


オメガ「…」


~回想終了~


サタン(お前にそう言われていたら俺は…)


オメガ「…」


サタン「クク、遅すぎたなオメガ。俺はもう闇に染まっちまったんだよ!完全な闇になぁ!!」


オーラを上げるサタン


サタン「そしてこの力を手に入れた!ダークサイド!フルスロットル!!」


オメガ「限界突破!『潜在能力全開放(イグニッション)』!!」


サタン「この闇はお前を取り込む!誰にも止められねぇ闇だ!!」


オメガ「俺にはその闇が…お前の後悔の大きさに見える」


サタン「ッ!!!」


オメガ「サタン、何度でも言う!何度でも何度でもお前の心が本心になるまで言ってやる!嘘ついてんじゃねぇよ!俺のとこに来い!!」


サタン「…」


オメガ「…」


ズド!


オメガ「が!!!」


サタンの手がオメガの腹部を貫通していた


サタン「俺も何度でも言ってやるよ!てめぇに届くように、伝わるように近くで言ってやる!…黙れ!」

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