第57話「先読みスタイル」
オメガ(見えるものが全てじゃねぇ!心の目で…目で見て感じ取れ!)
「じゃぁ次は俺が遊ぶぅ~」
オメガ「目で…見極めろ!」
かわすオメガ
「あれ?」
オメガ「ふ!」
ド
「ギャ!」
オメガ「よし!当たった!まだ明確には見えてねぇけどわかる!どこにいるのか、何をしてるのか…」
「びえぇええええええ!!!」
「あぁ泣かしたぁ!おもちゃが泣かしたぁ!!」
オメガ「あぁ~悪い!そんなつもりじゃなかったんだけど…」
「隙あり!」
オメガ「おわ!!!」
場変
スサノオ「なぁまだなのかぁ?」
ゼウス「うるさいのぉ。静かに待っとれ!」
ポセイドン「待つだけ無駄ですよ。あれから1週間が経ち何の結果もない!やるだけ時間の無駄です」
ゼウス「ん~確かに、1週間はかかりすぎじゃのぉ…本当に死んでるか心配じゃ!わし見てくる!」
走り出すゼウス
場変
キャッキャ
ゼウス「オメガ!大丈夫か!!」
オメガ「次は俺の番だ!」
小人たち「ワーーーー!」
ゼウス「一緒に遊んどるぅ!!」
オメガ「お、ゼウスのおっさん!こいつらめっちゃ寂しがり屋でさぁ!そっちに行こうとしても引き止められちまうんだw」
ゼウス「…初めてじゃ、小人がこんなに懐いとるのは…てか普通に見えるようになっとるし触れても何もなさそうじゃのぉ」
オメガ「あぁ、目で見えてるわけじゃねぇけど全部わかるようにはなったぜ!」
ゼウス「ふむ、成長したのぉ…今ならもう元の試練に戻してもよいかもしれんな」
オメガ「へ?」
場変
ゼウス「到着」
オメガ「勝手に連れてくんなしw」
ゼウス「ポセイドンの第1試練をクリアしてないが、こやつがお主と戦いたいとうるさくてのぉ…」
オメガ「ん?」
スサノオ「次の試練は俺の試練だ!第2試練スサノオ!お前の力ぶつけ来い!!」
オメガ「お前が次の相手か!全力で行くぜ!」
スサノオ「ジジイ!天叢雲剣は使わねぇ!俺は木の剣で戦う!それが条件だったな?」
ゼウス「そうじゃ、剣はもう用意しておる」
スサノオ「そいつぁいい!よこせ」
オメガ「…」
ゼウス「時にオメガよ、お主もう無意識に神の力を顕現させられておるのぉ」
オメガ「え?…あぁ本当だ。あんま気にしてなかった」
ゼウス「持続時間も長くなっとるし確実に力はついて来とるの」
オメガ「おう!」
ゼウス「ふむ、この第2試練が終われば最終試練でオーディンと戦ってもらおうと思ったが、変更じゃ!最終試練は…」
オメガ「…」
ゼウス「スサノオの試練をクリアしたら教えるわい」
オメガ「結局そうかよ!w」
スサノオ「木の剣ってこんな感じか…すぐに壊れるぞこれ!」
ゼウス「安心せい、わしの力で頑丈にしとる」
スサノオ「なら安心だ」
オメガ「オーラ刀剣!」
スサノオ「さぁ、やろうぜぇ」
オメガ「あぁ!」
向かうオメガ
スサノオ「…」
ギィン!
ぶつかり合う二人
シュ
スサノオの頬が切れる
スサノオ「あ?」
オメガ「ふ!」
ド
殴り飛ばす
ゼウス「スサノオよ、手加減はせんでよいぞ。ポセイドンの時は目も当てられなかったが今のオメガはもう神と対等に戦えるレベルじゃ」
スサノオ「ハッハッハ!嬉しい知らせだ!」
オメガ「…く!」
パリィン
刀剣が砕け手がボロボロのオメガ
オメガ(全部見えた!刀がぶつかる瞬間、あいつは俺の手を狙った!オーラの斬撃もほとんど圧で撃ち落とされた。殴り飛ばすとき刀剣を砕かれさらに受け身前提で手を狙ってきた!こいつの戦闘スタイル、一か所をじわじわと壊していく感じか?)
スサノオ「にしてもやるじゃんお前。この俺に血を流させるとは…」
ゾクッ
オメガ「ッ!!!!!!」(またこの感じだ!!!…く!心臓が常に握られ、魂がこの場にない感覚がする!自分の体は今どうなってる?切られた?殴られた?それすらも認識できねぇ!!…)
スサノオ「…行くか」
オメガ「ッ!!!」
かわすオメガ
オメガ「く!!」
スサノオ「ほぉ、かわすか!」
ギィン
スサノオ「具現化する速度も上がってるな」
オメガ「くぅ!!」
スサノオ「だが惜しい、お前は見えてねぇ!」
オメガ「見えてるさ!ちゃんとお前の動きも、力も!目で見えることが全てじゃねぇ!心で見て感じ…」
スサノオ「そう言う事じゃねぇ!」
オメガ「?」
スサノオ「お前は…先が見えてねぇんだよ」
オメガ「先…」
ザシュン!
三枚に切り落とされるオメガ
スサノオ「お?木の剣でも切れるじゃん意外と」
ゼウス「流石にまだこのレベルは早いか…」
オメガ「…え?」
定位置にいるオメガ
オメガ「あれ?まただ!俺死んだよね?!」
ゼウス「治した」
オメガ「…先が見えてない…先読み。未来を見るってことか?」
スサノオ「まぁそうだな。例え話をするぜ。戦闘で両者互角の実力者がいる、片方は心で見るスタイルがある、片方は先読みスタイルがある。その場合どっちが勝つと思う?答えは後者!戦闘において相手の動きを先読み出来るやつは絶対勝つ!どんな動きをしてきてどんな技を繰り出すか、相手の力量も測れるしな。勝てる相手勝てねぇ相手、自分の身を守るのにも先読みスタイルは最適だ!」
オメガ「先読みスタイル…」
スサノオ「まぁ10年100年で出来ることじゃねぇが、稀に天才が居てなぁ!お前はどっちなんだ?」
オメガ「…分かんねぇ!だから、お前との戦いで試すよ」
スサノオ「クハ!いいねぇ、120点の答えだ!」
オメガ(先を読んで相手を上回る!俺にもできるのか?いや、やるんだ!)
ゼウス(ポセイドンと違ってスサノオは良い相手じゃのぉ。脳筋馬鹿とばかり思っておったわ)
スサノオ「ジジイ心の声聞こえてんぞ!」
ゼウス「覗くでないわスケベ!」
オメガ「ん?待てよ…先読みスタイル同士が戦ったらさ、決着つかないんじゃね?」
スサノオ「目先のことに囚われんな!その場合は…先読みが無意味!いつもどおり全力でぶつかれや!」
オメガ「結局通常スタイルに戻ってくるのねw」
スサノオ「頭のいい奴は一味違うからそういうやつが勝つんじゃね?ま、知らん」
ゼウス「お主らよくしゃべるのぉw」
オメガ「んじゃ、続き行くぜ!」
スサノオ「あぁ来い!」
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