第48話「闇の顕現」

4日前


ラグナロクが終了した後に物語があったのはこの男もそうである


サタン「…」


彼はサタン・オルガーナ

オメガのいとこであり悪魔の血筋の一人

この物語の準主人公


サタン「く!」


今彼の目の前には彼の仲間であるバンと上村の死体がある

血まみれで誰かに殺された跡があるのだ


サタン「俺の仲間を…」


そして彼にはもう一人仲間がいた


?「サタン!!」


サタン「ヒューマか」


ヒューマ・アールノイズ

チームサタンの一人

能力はペテン師(ピュリマ)


ヒューマ「これはひどい…バンと上村が!」


サタン「犯人を突き止める!」


ヒューマ「どうやって?!」


サタン「情報屋だ」


場変


エイジ「…誰か俺を探してるな」


情報屋エイジ

能力絶対取得であらゆる情報を一瞬でインプットできる

情報が発生したら自動的に脳に叩き込まれる能力


エイジ「フ、名前はサタン・オルガーナ、ヒューマ・アールノイズ。聞きたいことは…友を殺した相手の情報」


場変


情報屋エイジを探し続けて1日が経つ


ヒューマ「サタン!情報屋全然いないねぇ~」


サタン「それでも探す!情報屋はとっくにこちらの情報を取得してるはずだ!探せばあっちから来ることもある」


ヒューマ「なら待ってようよ~、疲れるんですけどぉ~」


サタン「いや、情報屋は行動しない奴には協力する気はないと聞いたことがある。情報も行動しないと取得できないしな」


ヒューマ「熱心だねぇ~、確かに俺たちの仲間の二人がやられて気が気じゃないのはわかるけど…」


ヒューマに闇の剣を向ける


サタン「その先を言ったら…お前を殺すぞ!」


ヒューマ「うひぃ~!俺も仲間じゃん!」


サタン「仲間だからこそ仲間に対してその先を言わせる気はない!」


ヒューマ「ひゅ~熱いねぇ~!」


サタン「…」(仲間…おそらくあの二人が死んだのは俺のせいだ…あの闇の言うことが正しいなら。いや、あいつの言うことはもう正確だと痛感したはずだ…く!オメガ!!)


~回想~


サタンには4人の同志がいた

そしてその中でもオメガはいとこであり兄弟のようであり一番の親友

特別な存在だった


警軍2番隊隊長杉村 闘魔の下で強くなるため日々修行をしていた

修行をするたび皆は仲良くなって学校の友達より、家族より一緒にいる時間がとても楽しいものになった


だがそれは突然訪れた

5人の同志に亀裂が入りだす


同志の一人が崖から落ちて死ぬ


同志の一人がなんの連絡もなく突然転校しいなくなる


同志の一人が家族を殺し消息を消す


師匠が道場を閉じ居場所がなくなる…


そして…


サタン(10歳)

(なんで?なんで世界は…神はこんなにも残酷なんだ?なんで…)


?「それは…お前が奴と関わるからだ」


サタン「誰?!」


?「俺は闇だ!お前の中にいる闇!」


サタン「闇?何が言いたい?心の闇が顕現したとでもいうのか?ふざけるなよ」


闇「まぁ落ち着け、お前は不幸を招く!奴と関わるとな」


サタン「うるさいなぁ…その奴って誰だよ!」


闇「ロイヤル・オメガ・レジェンド」


サタン「ッ!」


闇「お前が奴と関わればかかわるほどお前の大事な場所、大事な時間、大事な人がいなくなるぞ?」


サタン「黙れ!お前の言うことなんか…」


走り出すサタン


サタン「お前の言うことなんか…誰が聞くか!」


そして数日後…


「俺の両親が死んだ。近所の一番お世話になったおばさんも死んだ。俺は…一人になってしまった…孤独になってしまったんだ…」


闇「分かったか?お前とロイヤル・オメガ・レジェンドは交わってはいけない存在なのだ。これ以上は言わんぞ?あいつと関わるな」


サタン「うるさい…うるさいんだよ…オメガは一番の…」


闇「ならその一番の大事な存在もいつか消えるぞ?」


サタン「ッ!!!」


闇「お前がそれでいいのなら何も言わん」


サタン「…関わらなければいいのか?」


闇「今はな」


サタン「…」


「ガキだった俺の判断は正しかったのか?俺は…」


サタン「もう俺に関わるな、目障りなんだよお前」


オメガ「…」


唖然とするしかできないオメガ


サタン(そんな顔するなよ…いつかまた…お前と笑いあえる未来が来ると信じてるから!)


「こうして大事なものを断ち切った俺は…本当に孤独になった」


「その数年後にバン、上村、ヒューマ、この3人の友ができた。だが、あの4人が心にいないことが俺の心を孤独へと堕としこむ」



~回想~



ラグナロクでのこと(11話)


オメガ「サタン…」


サタン「お前と話すことはない、消えろ」


オメガ「待ってくれ!理由を教えてくれよ!何であの時、俺を避けるようになったんだ?!話してくれなきゃわかんねぇよ!」


サタン「聞こえなかったのか?お前と話すことはない!」


去るサタン


サタン「…」


闇「関わってしまったな」


サタン「な!!」(断ち切ったはずだ!たったあの数秒でもダメなのか?!)


闇「1秒だろうが0.1秒だろうが、交わることは許されん!近いうちお前の仲間が死ぬだろうな」


サタン「く!…」(どうすれば完全に断ち切れる?守れる方法はないのか?)


闇「ないな!んまぁ断ち切る方法はある!…やつを殺せ」


サタン「…」


「俺はここで初めて心に決めた。オメガを殺すと!」


闇「お前の運命は変えられない!決して交わるな!交わらせるな!神の血筋と悪魔の血筋を!…ククク、準備はできている!もうすぐだ、もうすぐ…ようやく取り戻せた体でお前を葬るぞ”ゼウス(オメガ)!!!」


「それは闇のセリフのはずなのに俺が重なっていってるようにも聞こえた…」


~回想終了~


サタン(闇…これは悪魔の血筋だから顕現したらしい。まだまだ隠してることはあるだろうが俺はこいつを分身体のように感じる)


ヒューマ「サタン~、全然いないねぇ~」


サタン「…」


ヒューマ「俺お腹すいちゃったよぉ~」


サタン「はぁ~、早いが今日は切り上げるか」


エイジ「お前らだな?俺を探し回ってるのは」


サタン「…」


ヒューマ「あ!情報屋!」


サタン「あぁそうだ」


エイジ「…知りたいことを言え。金があるならな」


サタン「金ならある!俺の仲間を殺した人物の居場所を教えろ!」


ヒューマ「…」


エイジ「…お前だ、サタン・オルガーナ」


サタン「ッ!!!」

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