【本作】ザ・オール～神と悪魔～

第27話「絶対完治の本当の力」

オメガ「グラン、ツェエ…」

重力の圧で動けないオメガ

ブラフマー「ルミカ、俺と来い」

ルミカ「…」

ノヴァ「く！！」

手から血が出るほどの握りこぶし

サモン「ノヴァ、耐えろ。今向かっても絶対無理だ」

ノヴァ「…分かってる」

ブラフマー「さっきも言ったがお前は絶対俺の元へ来る、いや、来るしかねぇんだよ」

ルミカ「どうして…」

ブラフマー「あ？」

ルミカ「どうして私なの？」

ブラフマー「そうか…お前は自分の価値が分かってないんだな。お前は絶対能力者の中でも一番狙われる存在、絶対完治の所有者だ」

ルミカ「…」

ブラフマー「だが誰もお前を襲うことはしなかった！なぜだかわかるか？」

冷や汗を流すルミカ

ルミカ「何を言って…」

ブラフマー「クク、その反応は薄々気づいてんなぁ…お前の絶対完治は未完成だと」

姫「どういうこと？未完成？」

ブラフマー「いや、正確には完成してる。ただ、お前が受け入れないから未完成のままなんだ」

サモン「意味が分かんねぇ」

ブラフマー「ルミカ、教えてやれよ。絶対完治の能力」

ルミカ「…」

ノヴァ「絶対完治はどんな傷も一瞬で治す！それだろうが」

ブラフマー「違う、それは半分の力だ。もう半分は…治した相手を自分の支配下にすることだ」

OYN「ッ！！！！！！！！」

ルミカ「…」

ブラフマー「それが絶対完治、いや、絶対統治の能力だ」

姫「…絶対統治」

ノヴァ「それと狙われないってのがどう結びつくんだよ」

ブラフマー「お前らは完成品と未完成品どっちが欲しい？そういうことだ、未完成のまま奪っても意味がねぇ。そもそも人の能力を奪うことなんて…あの変態野郎の装置しかできねぇしな」

ルミカ「なんでわかったの？誰にも話したことないのに…」

ブラフマー「裏ではもうとっくに広まってんぞ？犯罪者は全員知ってんじゃねぇか？変態が言いまわってたからな」

ルミカ「どこで知ったのって聞いてるの」

ブラフマー「世界一の天才科学者をなめんなよ？あの変態の作った装置でいくらでも情報は知れる」

ルミカ「…」

ブラフマー「お前は馬鹿だ、その力を受け入れればお前は世界も手に入れられる」

ルミカ「受け入れない」

ブラフマー「あ？」

ルミカ「尚更受け入れるわけにはいかない、こんな能力」

ブラフマー「いいや受け入れるね、受け入れるしかなくなる」

ルミカ「装置で？」

ブラフマー「バーカ、何のためにこんなメンバー集めてここまで迎えに来たと思ってる？…話も聞いてねぇし力づくでしかねぇよなぁ？」

オメガ「くぅぅぅぅぅぅ！…」

ブラフマー「表にはジェノサイド、裏には殺し屋、クソつまんねぇこの世界も思い通りに事が運べば少しはマシになるなぁ」

スザック「おい、いつまで待たせんだよ」

ブラフマー「ククク、その次はテメェだシヴァルビア…」←小声

スザック「聞いてねぇぞこいつ！」

カムロ「ブラフマー、時間を有限に使え！神と悪魔もいつ来るかわからんぞ」

ブラフマー「おっと、すまねぇ。ワクワクしちまった、さぁルミカ！最後だぜ、俺と来い」

ルミカ「断ります」

ブラフマー「なら力づくだな」

向かう大罪者

サモン「ノヴァ！！」

ノヴァ「あぁ！！」

構える二人

サモン「姫ちゃんはルミカを！」

姫「分かった！」

ネイチェル「ここには良い男はいないわぁ！と言うことで全員死刑！」

ノヴァ「やって見ろオカマ野郎！暗拳！」

ド！

ぶつかり合うが一瞬で弾き殴り飛ばされる

サモン「火炎！」

ボォ

ロス「何この炎？だる～」

サモン「効いてねぇ！」

シャムキ「肉ぅ～！」

上に飛ぶサモン

ボルダブ「オラァ！！」

ドーーーーーーーーーーーーーーーーン

地に殴り飛ばされる

ボルダブ「雑魚が！手ごたえ全然ねぇじゃねぇかぁあああああああ！！！」

グリード「ボルダブ！うるせぇぞ！！俺より目立つな！」

ジンディ「そんなことどうでもいいだろ」

煙が晴れる

ノヴァ「ハァ…ハァ…」

サモン「く！なんてパワーだ…何本か折れちまってるぞ」

ルミカ「ノヴァ君、サモン君！」

姫「ルミカちゃんは前に出ちゃダメだよ！」

スザック「こいつも殺して良いんだよな？」

ワナイダー「依頼対象だからいいだろ」

カムロ「あぁ、やれ」

向かう二人

姫「…」

メリケンサックを装着する姫

スザック「いただきぃいいいいいいいいいい！！！」

ドドド

殴られるスザック

スザック「あ？！」

ワナイダー「ふ！」

ド！

殴り飛ばされるワナイダー

カムロ「そんな雑魚に何をやっている」

スザック「いや、攻撃が見えなかった…」

ワナイダー「なんだこの男」

姫「僕は女の子だよ、か弱いね」

ブラフマー「…」

オメガ「グランツェ…」

まだ重力で動けないでいるオメガ

ブラフマー「滑稽だなオメガ、仲間が死んでいくのを見ることしかできなくて」

オメガ「くぅぅぅぅ！…」

スザック「女！女！女の死体はマジでいい！」

ワナイダー「きしょいぞ変態」

スザック「そういやぁあいつの言ってる変態って誰のことだ？」

カムロ「アーロットだ、今はそんなことより目の前の獲物に集中しろ。でないと俺が奪うぞ」

スザック「がぁああ悪かった！獲物の横取りだけは勘弁！」

姫「…」

カムロ「なら早く片付けろ」

スザック「了解」

ワナイダー「うしゃぁああああ！」

向かうワナイダー

スザック「あ！お前！！」

ワナイダー「殺人鬼！」

殺人鬼発動

ドドドドドド

何度も殴られるワナイダー

ワナイダー「ぐ！」

姫「手加減は無しでいいよね！」

ドドドドド

スザック「貰ったぁあああ！」←背後

姫「ッ！」

かわす

姫「ふ！」

ドド

スザック「ぐぉ！」

カムロ(殺人鬼を出した殺し屋二人を難なく相手するとは…あの女、なかなかやるな）

スザック「くかぁああああ！！！」

ドドドド

スザック「が！！！」

姫「ハァ…ハァ…運動しておけばよかった」

ルミカ「姫ちゃん、大丈夫？」

姫「うん、全然へっちゃら！」

ワナイダー「クソ！何でこっちの攻撃当たんねぇのにあっちは当たるんだよ！そういう能力か？それともあのメリケンサックにそういう効果が…」

カムロ「お前ら、下がってろ」

スザック「な！！待ってくれ、まだやれるぜ！あいつのパンチ威力ねぇからよ、俺が仕留め…」

カムロ「下がれと言ったんだ」

スザック「…すまん」

ワナイダー「…」

カムロ「女、殺し屋№2の力で逝けること、光栄に思え」

姫「望むところ」