第27話 “ひとつ”の『決着』
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与えられた『試練』を突破し、しばし戦士は
『まあ…なんだ、“ギリギリ”だけど間に合って何よりだな。』
『お疲れさん、どうやらそちらでも一筋縄ではいきませんようでしたなあ。』
『ああ実際骨は折れたよ、なにしろわたしが担当したヤツは『自分に自信が持てない』ってヤツだったからなあ。 それより【神威】、お前今まで腰に下げていた
『最近わっちの言う事聞かんようになりましてなあ、そん代わり
『そうだったか…じゃ、わたしらもそろそろ
“
『それよりも、なあ【清廉】、あの人は間に合いますやろか。』
『ああ、あいつか…あいつは今回の仕上がりを確認する為に『しばしの
『(…)『次元の魔女』の一人、【
『さあて…な、まああの方が念入りに注意を促してたんだ、―――と言う事は、そう言う事さ…』
ここでも取り沙汰されたのは『次元の魔女』―――その一人とされている【
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太古の
「(あ…)ああ―――フレニィカさん、その様子ですと無事みたいですね。」
「すまなかった…私が至らなかったばかりに―――」
「いえさぞや
「そうか……そう言ってくれるとありがたいが、その武器は何なのだ?以前はそんな物を持っていなかったような…」
「(これは―――)あの方の太刀…」
「『あの方』?それに『太刀』?」
「恐らくですが、あなたも私もこの地にて“技”や“奥義”等の伝承に
「そうだったか…カラタチの処でも、実は私も太古の英霊の一人【
『永遠に訥々と流れる大河』『果てなく続くと見られる河原』『少し小高い丘の様に視える土手』、普通ならば生きた者が辿り着くことが出来ない場所―――『
{あなた達ね、今回試練を突破したのは。
“紙”の様に白い肌、“雪”を思わせる白銀の髪に、総てを見透かす様な灰色の瞳…ひと言で言えば美しい―――以前お会いしたエレシュキガル様も劣らぬ
「
{そう
「かかる折にはご無礼を働いた事、いくら謝罪を積み重ねても尽くせぬものと存じております、ですがここは
{そこまで頭を下げられたら言う事は何もないわね、けれど……それとこれとは別―――}
{ねえ、
やはり―――その事について聞いてきた…そう、
けれど思う、
{(…)そう―――そういう事でいいのね、判ったわ。 ならば
思っていたよりも
―――それというのも…―――
{それよりも、あなた達を待ちかねている人がいるんだけど、どうする?}
「私“達”を?とは―――どう言う事ですか
{あなた達の事情―――そうね、太古の
―――「『
―――「まさか…お前が?何故こんな処で」―――
『殺気立つのはまだ早い、それに私がここにいる事情も、そちらの神が
「私達の修錬を待って…?けれどこんな回りくどい事をして―――」
『そなた達に、いま事情を話してやったところで到底理解出来まい―――だが余念は欠かせぬ…今までのは大一番に臨む為の準備段階と言った処だ。』
「『大一番に臨むための準備』?!そんなことで……たったそれだけの事でカラタチにあんな酷い目を幾度となく味わわせたと言うのか!」
『そうでもしなければ、そなたは至らなかったのだろう?文句ならば未熟な自分に
「私をぉぉ…そう呼ぶなああーーー!」
何故か
「あ…ああ―――うむ…」
全くこの方は…とは思いつつも、その怒りの原動力は
けれど“
『―――フッ…同じ様な事を
敢えての真実を
―――それにしても……“場馴れ”?―――
「お前が何と言おうがもう私は
『フッ…随分と
私は太古の
『(……)ふむ、準備運動はこれくらいにしておこうか、それにようやく身体も温まってきた、今度は手加減をせん…この私の真の力と言うのをご覧に入れよう……』
また―――来る…私に幾度となく“絶望”を突き付けたあの技が、あの悪魔…『
「フレニィカさん―――!」
『フッ―――この私の“本気”の技を防ぎ切ったのは例がない、それにその〈
「お前に言われずとも―――カラタチは私が護り切ってみせる!」
以前はその技―――〈スカーレット・ペネトレイター〉によって実力の差と言うものを思い知らされたフレニィカさんでしたが、あの人の所有する〈
「何を焦っている…『
『ならば証明してみせよ…そなたの
その瞬間―――“ナニか”が地の底まで突き抜けた?!そんな感覚に陥った時その場に立った
{(…フッ―――)この技…〈メルトダウン・シンドローム〉までも防ぎ切るとはな、見事だ。}
「だが、まだ終わったわけではない!お前を
けれどフレニィカさんはそれをも防ぎ切った、
「(なっ…)なにをされる
{あなた達を不幸のどん底に突き落としたそのうらみ、晴らすというのは判らなくもないわ…けれどそこまで―――}
「しっ―――しかしこの
「もしかすると
{勘が
以外にも『
* * * * * * * * * *
こうして
「よおおおぉぉ無事だったんだねえ~?心配したんだよおおーーー」
「戻って来たみたいだな、全く心配させやがって…カラタチ殿にもしも万が一の事があったら
女神ヴァニティアヌス様は相変わらず―――と言ったところでしょうか、それにしても眷属であるフレニィカさんより
(そう言った処で『私はあ~?ねえ私は心配じゃなかったのお~?』としつこくヴァニティアヌス様に食い下がったフレニィカさんでしたが、余程
* * * * * * * * * *
それからの事は―――お互いの“愛”を確かめ合ったり、今回授かった
「ベレロフォン―――戻ってきたようだな。」
「ああ、フレニィカ、そうお前は一回りも二回りも大きくなった感じだな。」
「ああ…色々あったものな、それよりお前の方はどうだったのだ。」
「オレか…オレの方でも色々あったよ、女神ヴァニティアヌス―――母さんが創造した
「(ベレロフォン……)」
「フレニィカ、お前も、もっと
「『
「『
「『神々に追放された神』…そんな存在が―――」
「ああ、“いる”―――オレは今回その取っ掛かりになると思われる一人の人物と接触した、名は…『次元の魔女』―――その一人とされている【
私達の知らない処で、私達よりも難しい事をやってのけていたベレロフォン、それにしても私達は私達を不幸に陥れようとしていた『
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『これは、素直に礼を述べておいた方が良いのか。』
{いいえ、
『相変わらずと言った処だな―――自分の利となるべき事には例え以前敵対していた者ですら利用する…』
{
この者達のやり取りは、フレニィカとカラタチを元の
* * * * * * * * * *
『よう【
『いつまでもそなた達に
『そうは言うてもお愉しみだったんではないのですかえ。』
『“あの時”とはやりつけない事だったからなあ…
『フフッ…『悪くはない』―――前世では及びもつかなかったが故、敢えてやるとなるとこれが新鮮でなあ。』
『あれあれ、癖にならはりましたらいけませんえ、それよりも―――』
『残念だがこの2人の力量を見誤ったようだな【
「ええい……なにをしておるのだ、あの者共は!【
『わたしらはそこまでの事情を知らねえから判んないけど―――その【
「彼の
『あれあれ、わっちら3人の事を“ゴミ”ですと―――冗談にしても笑えませんなあ?なら…その“ゴミ”に
「抜かせ!この
丁度その頃【
「ちいぃぃぃ…
『生憎と
『先程から
『
「ぐぬぬぬ…こ、この
『その前に、私達が“何者”の意向によって復活させられているのか―――気付きはせんのか?』
「“何者”…だと?貴様らが復活したのは我等が主神の事を
『それで“半分”正解だ―――ただ…私達の復活を望んだ神は“普通”の神ではないぞ?』
「な、に……?!」
『おいおい、ここに来てネタ晴らしか?随分とまた人が
『ほんに―――人が悪くなったあんたさんを見たのは初めてやわぁ、今のでココロが“ポッキリ”
「く…そうっ!よもや【『時空』を
『なにを寝言を言ってるんだか…寝言なら寝てから言えや―――』
『余裕のない“余裕”こそ
『『次元の魔女』が一人、【
【
それに『次元の魔女』達の
【崩壊】である『ベアトリクス』は『次元の
―――ならばなぜ【
それは―――
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