第23話 仕掛けられていた“罠(スキル)”
この程私は、とある神からの『是非とも(私の事を)
{実はね、『
『
{彼の者と君の実力を比べた際―――同等と見た方がいいかな、つまり下手を打たなければ負ける要素はどこにもない…まあ君の自信を付ける
―――けれど…この選択がのち程にあんな事になってしまうなんて―――
私は愚か者だ…自分の足下を良く視ずに歩みを進めてしまった未熟者だ。
つまりはそう言う事だ、これは単なる『討伐』の依頼ではなかったと言う事だ、それに―――クロノス様は私に何もしていないワケではなかった。
それにこれは私だけではなく女神ヴァニティアヌスをも
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
こうして私はクロノス様からの『要望』に基づき『
「(―――うん?)私に、何か用かな?」
私と『
「…フッ、なにやら私の知らぬ処でそう呼ばれてはいるみたいだな、その事については否定はするまい―――そなたも以降その様に呼びたければ、そう呼ぶがいい…」
その者は美しい女性だった―――ただヒューマンの女性かと言うとそうではない…身体つきや全体像で見るとほぼヒューマンと同じ特徴をしているのだが、額から伸びる
「それも、否定はするまい。 確かに私は
「(…)何も私は
「それも先程言ったはずだ、『そう呼びたければそう呼ぶがいい』…とな。」
「それでは答えになっていない―――!」
「ではどう答えればいい…?」
それに…次第に『
「私は―――前世では
その時私は言葉を失ってしまった、『クロノス』という神に
「さて、いかがするね?
「わ、私の事を
「違ったのかな?声の“
『
「(……反応がない――)もしかすると戦意喪失でもしてしまったかな?また或いは尻尾を巻いて―――ああいや言葉には気を付けよう、現状を照らし合わせた上で己の実力不足を読み取り、戦略的撤退したと言うのであれば、それは
悔しい―――無念だ、
* * * * * * * * * *
ただ私としては、本来の『要望』ではなかったものの、
{ふうん―――失敗をしてしまった、と…それは残念。 僕も期待をしていたのだけれどね。}
「あの―――クロノス様、ひとつお伺いをしても?」
{なんだろう?}
「
{どこまで―――と言われても、君に説明をしてあげた事以上のモノは僕は知らないよ。}
「そうでしたか…でしたら私の落ち度である事の他ならない、あなた様から頂いた情報を基に請け負った私が至らなかったのだ。」
{『
「私は今回、
それは事実だ―――紛れもない事実だ…あの
それはそれで受け入れられた事だったのだが、受け入れられない事がこの時起きたのだ…
{ふうん―――つまり“彼女”は自分の前世を話したと?それも君に?}
「(…は?)なんの―――事を?」
{いやあ珍しい事もあったものだとね、関心をしているのだよ。 今までどこの誰にも
「何を……言って―――?」
{“彼女”はね、これまで色々な神からの『要望』に
「ふ…っ、ふざっけるな!ではあなたは知っていたというのですか!
{悪かったね、つい君の反応を
* * * * * * * * * *
今回私はまたも
―――そしてこれが『
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
そして私の“絶望”は
―――それにしても一体何の目的の為に?―――
「こちらに
―――カラタチを?一体また…何の理由で……―――
「
「そなたがそうか、ふうむ…申し分ない―――その
「そう言う事でしたか―――では、あなたがそうだと言うのですね。」
「私の事を、知っていたと?」
「この
「フ・フ―――そうか、あの者は『ベレロフォン』と言っていたか、確かに私と渡り合えるまでの実力は有していたがあれ位の実力はざらにいたものでね…どうやら記憶には残らなかったようだ。」
「そうですか…それよりも、もう一つ
「何かな―――」
「確か先程あなた様は[勇者]もだと…?フレニィカさんと何があったのですか。」
* * * * * * * * * *
確かに数日前、あの人はヴァニティアヌス様の『要望』に応じ、他の神様の『要請』に
けれどその神様からの『要請』には
「ああ、そのはずだったんだが…ありゃ何かあったに違いはない、だけどあいつから
「何かまた、良からぬ事でも……」
「その可能性の方が高いと言った処か、まあ何か事態が起こってもいい
何でもその神―――『時空』を
その内容を聞いた時、
そう…『
―――そしてそれは、悪魔から告げられる―――
「どうやらその様子では、あの
「なんっ―――だ、と…?ではあの
「フッ、いかが…かね?
「それは―――別に『話さなくても良かった』、けれどあなた様は『話した』…何故ですか。」
「この事は―――まさしくの
「『悪魔』―――」
「どうとでも言うがいい……それより私の依頼を果たさせてもらうぞ。」
「やっ―――やめろ!『
「ならば、
圧倒的な実力の差により地に伏せた私を
そう…これが私の“絶望”―――失ってはならない私の大切な者を、護り通せなかった私の
そんな不様な私に
これが―――これが“現実”なのか?これは“現実”なのか―――…余りに受け
だが、カラタチが私の
* * * * * * * * * *
『う…ここ―――は?』
{やあ、ようやくお目覚めの様だね。}
『な…っ!お前―――はっ!クロノス…これは一体どう言う事なのだ!』
{『どう言う事』―――と、は?}
『知れたことを…今回の事は総てお前が仕組んだ事なのだろう!お前が余計な事さえしなければ、カラタチは死なずに済んだと言うのに…』
{だが―――彼女は君にとって邪魔な存在でしかなかったのだろう?逆にお礼を言ってもらいたいものだね、私のお蔭で“彼”を独り占めに出来ると。}
『そんな事を―――私は望んでなど…』
{『いない』―――と、そう言い切れるのかい。}
私が
けれどその神はまたしても私に
確かに―――確かにそうだった、初めて“
しかし“
―――その“
私が恥も
―――これは私の
すると、『時空』を―――『運命』を
{ならば、私は、だからこそ
『何…を―――?』
{言葉通りだよ、本当に『このままでいいのか』―――君の大切に想っている者を死なせたままで、いいのかと問うている。}
『『死なせたままで』―――『いいのか』?そんなはずはない!出来る事ならこんな結末は回避したい!』
{ならば、するといい―――なにしろ君には、それだけの
一体、何の事を言っているのか判らなかった―――けれど次第に何の事かは判って来た…そう、そう言う事だ、この神はまたも私に嘘を
今回の事の始まりは、
そもそも
―――それが“嘘”だった―――
『時空』をも、『運命』をも
―――総ての事象がそうなるように…と―――
{では、解放を許可してあげよう、私が授けた
―――やり直すがいい…思う存分、君自身が納得できるまで―――
『時空』を
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
{どうか―――したのかい、【緋鮮】。}
「(フ・ン―――)まあ判っていた事だったが、悪趣味の
{それは褒め言葉と取っておこう、それで?いかがだったかな『悪役』となった気分は。}
「私の
{さあて、ね―――いくら『時空』を
「それで…?私はこの先どの様にすればよい―――」
{作る必要などない、
『時空』を
そんな経歴の持ち主が『時空』を
『時空』を
『時空』を
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