テーマ
筆者は小説を書く上で必ず最初に「テーマ」を考えます。
大袈裟な言い方をすると、作品をもって伝える筆者からの「メッセージ」のようなものです。
本作品においてのテーマは「それぞれの視点から見る世界の姿」です。
読了して頂いた方ならわかるかと思いますが、本作は同じ場面を別の人間視点で繰り返し描くところから始まります。物語終盤にも語られますが、自分が見る世界と他人が見ている世界は必ずしも一緒とは限らないのです。それを非常に極端なかたちで表現したのが本作となります。
私たちが人間である以上、他人の世界を覗き見ることはできません。きっと筆者の見ている世界と読者の皆さんが見ている世界は「極めて似て非なる世界」なんだと思います。
ここで重要となってくるのが、物語最初に登場する「カラス」の存在です。彼が物語の中で見ている世界は、読者の視点となっています。
ゆえに、ごく普通の一般人として登場するカラスがいるからこそ、彼の世界が一種の「ものさし」となって、日常と非日常の区別をしているわけです。
――と真面目な文章で綴っておりますが、本作のコンセプトとしては読みながら常に読者の方に、
「そうはならんやろ?」
とツッコミをもらうのが理想と思っております(筆者も書きながらずっとツッコミを入れていました)。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます