答えはこうなります。すでに専門はピーク時（1992年）から約３分１が閉校してます。短大よりはマシだけどやっぱ専門も苦しいんですよ。

１：医療系３年制専門

４大に敗北するか、その専門自体が４大に移行する。

最近……全国的に医師会立看護専門とか募集停止になってるんです。そもそも３年制専門と４大履修期間が１年と違わない上に中退率が全く違う。だったら保険の意味も含めて４大に行けばいいや（また４大は学部の変更まで認められるので適性が無い場合は他学部編入も出来るのだ！）

医療系専門が潰れるのは「パワハラ中退問題」だけが原因じゃありません。

※法令により医療系国家資格の取得は高卒後３年の履修が義務になってます。

２：普通の専門（２年制専門）

専門職大学に移行する。

専門学校は私学助成金が取れない代わりに定員の３倍も取ろうがおとがめなしなんだ。それだけ入ってからふるい落とすシステムなんだね。でももう量じゃなくていい加減に質だろうとなって名門専門から「専門職大学」に移行します。また４年制専門学校と言われる高度専門士も４大に行くのと全く変わりがないのでそれだったら管理栄養専門職大学に移行してたりしてます。建築専門もしかりです。

※なお保育士と幼稚園教諭２種を同時に取る場合は通信制短大とのＷスクールになるという不利も抱えています。専門は４大よりも実務経験が多く要求されるうえに国家試験合格率が段違いに低いです。特に１級建築士。10人以上の１級建築士合格を出す学校は専門だと例年3校程度です。残念ですが「４大に勝てる専門」とか「Ｆラン行くぐらいだったら専門」とか大嘘なのです。

３：閉校

専門職大学に移行出来ない専門学校は閉校の道をたどるでしょう。特に介護。介護専門は非常に不人気です。介護専門職という人を物のように扱うからですよ。　

また学校を改組して専門学校を閉鎖して日本語学校にする各種学校が増えています。それは経営的にも正しい。だったら経営難の大学もいいとこは真似して日本語学部２部をおつくりになったらいかがでしょうね。しかも日本語学校に入校した語学留学生は週28時間まで労働（バイト）がビザによって認められています。よって日本語学校は事実上の移民労働者の巣です。少子化を乗り越える最後の手段ですね。

４：存続

アニメ専門とか声優専門とか社会のどこにも居場所が無い人向け専門は社会の居場所の受け皿として生き延びます。でもそれはそれで就職が絶望的になるって事は伝えたよね。

総評

専門職大学（単位の約40％以上を最低でも実習単位とする）という新制度の登場がやっぱ大きくて専門職大学なら私学助成金が取れるから専門から４大に移行しようってなるんじゃないかな。そもそも専門学校って日本、韓国、台湾しかない変な制度なんだ。普通の国は２年制準高等教育って各種学校か短大が担うわけ。そういうガラパゴスな世界がいよいよ終わるんだなと。ちなみに僕の時代は専門に行っても最終学歴が高卒に強制的になってしまうのです。当時の専門は各種学校扱いだったのです。そもそも専門士制度って1995（平成7）年からという極めて新しい制度なんです。つまり元に戻っていくてことだね。

専門卒は進学率22％前後から短大のように3％とレアな存在に落ちるのでは？今後10～20年間で。よって専門が最終学歴の人も残念ながら最悪母校が消える可能性大かな。で、母校が消えた学校は例によって資格証の発行が困難になるんですよ。どうするんですかね。

ただ専門職大学も基本偏差値ＢＦか偏差値35.0なんですよ。よって短大から４大に移行した大学と同様に単なる悪あがきや延命にしかなってないのかなと。

日本語学校だけは存続するけど。留学生という存在は少子化とは一切無関係ないんで。ということは各種学校最強、って事ですね。

ここで一句

よく考えよう　なぜ人は専門より　Ｆランを選んでいるのかという事を

世の中うまい話があるわけない。なお専門は1800時間の単位を履修しないとなんと専門士が取れない。要は各種学校卒になって「ゲスト卒業」になってしまう。なんで専門がいつも「就職率100％！」と宣伝できるのか考えよう。そうなんだ。就職できない人は専門士を取らせない。就職出来ない君は本課程卒ではなく「ゲスト」にされちゃうんだ。２年制専門の場合。３年制専門はそういうマジックが利かないから（1800時間履修を余裕で超えてしまう）パワハラで辞めさせてるわけだね。国家資格に受かりそうにない子からね。

あるいは「就職活動はもういいからＦラン大３年の編入試験を受けてくれないかな？」と編入実績のネタにされることもある。それじゃあ最初からＦラン４大に行った方がいいよな！？　専門って所詮こういうとこだぞ？

Ｆランより専門と言ってる人に聞きたい。

「貴方、専門学校ってどういう世界か知ってる？」

勿論良心的な専門学校も多いよ。でもそうじゃない専門が世にあまりにも多すぎなんだ。