第2メシマズ (スイーツ)

南北新聞社にて


けった「ヒマだなー」


後輩「いやけったさん仕事して下さいよ!こないだ料理作って以来何もしてないじゃないですか!」


けった「ヒマだなー」


後輩「(ホントに何もしないんだな・・・リアルでも何もしてないけど・・・)」


上司「おい、けった」


けった「はい」


上司「最低のメニューvs論外のメニューだが、そこそこ好評だったので第2回をやる事になった。今回のテーマは『スイーツ』だ。

またやってくれないか?」


けった「イヤです」


後輩「え?けったさん、なんでですか?」


けった「いやいや、ムリムリ」


後輩「こないだはあんなに乗り気だったのに・・・何がイヤなんですか?」


けった「あのさ、イヤな事に理由が必要なの?」


後輩「それは・・・」


けった「イヤだからやらない」


後輩「せっかくだからやりましょうよ」


けった「ムリムリ」


上司「おい、けった」


けった「はい」


上司「アメやるからやってくれ」


けった「はい!やります!!」


後輩「・・・この一連の導入部分必要だったんですか!」


~決戦当日(金曜日)~


司会「さあ、いよいよ始まりました、第2回最低のメニューvs論外のメニュー。今回のテーマは『スイーツ』。

一体どんなスイーツが出てくるのか楽しみで仕方ありません。では、調理スタート!」


後輩「けったさん、前回と同じで僕は何もタッチしてないですけど・・・」


けった「任せろ。問題ない、今回は勝てる。」


けった「生地を練りーの、オーブンで焼きーの、そしてこのソースと花を添えーの・・・出来た!」


司会「南北新聞社が料理を作り終わりました。都帝新聞社は・・・」


貝原雄山「フン、すでに作り終わっている」


司会「両社調理完了です!それでは実食に入ります。審査員は前回同様東極億太郎さんにお願いします。」


東極「前回はちょっと凹んだが、ワシはどんなゲテモノでも食べる。楽しみや」


司会「それでは先攻・・・」


けった「ちょっと待った」


司会「はい?」


けった「今回は先攻後攻は平等に決めたい。コイントスの表裏で決めよう。」


司会「南北新聞社側がそう言っていますが、都帝新聞社はどう思われますか?」


貝原雄山「フン、構わん」


けった「表が出たらこちらが先攻後攻の選択権を持つ。裏が出たらそちらが持つ」


貝原雄山「結構」


司会「それではコイントスをさせていただきます。・・・『表』!」


後輩「やった!これでこっちに有利な方を選べる」


けった「・・・先攻で」


後輩「!?けったさん、こないだ先攻は不利だって言ってたじゃないですか!」


けった「・・・直感だけど、先攻のほうがいい気がする」


貝原雄山「クッ」


後輩「(えっ!貝原雄山が動揺した?)」


司会「それでは南北新聞社が先攻です。」


料理名『桜の木の花の道のビスケット~左手は添えるだけ~』


東極「ビスケットか・・・味は・・・まぁ普通にウマいが・・・」


後輩「(けったさん!ウマいもの作ったらダメじゃないですか!)」


東極「これは・・・版権的にマズいやろなぁ・・・」


後輩「(・・・そっち!?)」


司会「それでは後攻、都帝新聞社です。」


料理名『たおやかな流れる川のようなビスケット~そっと楓を添えて~』


後輩「(・・・スラムダンクネタが被った!)」


つづく


前回までのあらすじ


前世の因果なのか、どっちがまずいスイーツを作れるかを競うことになった

けったと貝原雄山。

先攻のけったが繰り出した版権的にマズいビスケットがヒット。

一方の貝原雄山も全く同じ発想のビスケットを提出。

この勝負、一体どうなる?


後輩「けったさん、やりましたよ!同じ発想なら先攻が圧倒的に有利ですよ!」


司会「東極さん、実食をお願いします。」


東極「・・・」


司会「東極さん?」


東極「うっ・・・うっ・・・」


後輩「(東極さんが泣いてる?)」


東極「この勝負・・・貝原さんの勝ちや・・・」


後輩「なっ、なんでですか!」


東極「ワシはスラムダンクでは圧倒的に流川が好きなんや・・・ルカワ親衛隊の援助をしてたのも、ワシや・・・」


後輩「そんな・・・」


けった「・・・」


貝原雄山「クッ・・・クワッハッハ!けったよ、食べる人間の事を考えないお前のスイーツを誰が喜ぶ?

お前の発想は自己満足。まさにお前が作ったビスケットのように甘々だったな!」


司会「それでは今回の対決は都帝新聞社の勝ちで終わりです」


~帰り道~


後輩「ま、まあけったさん、今回も負けちゃいましたけど、次は審査員の好き嫌いも

把握して頑張りましょう!」


けった「カラムーチョの辛くないのが食べてぇな・・・」


後輩「(あ、訳分からない事言ってる・・・)」


けったは、人の気持ちが分かるようになるのか?(つづく?)

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