第3話

レッサーパンドラゴンに追いかけられてるなう。


「なんて軽口言ってる場合じゃないいいいいいっ」


全速力で走る。

基礎体力強化の魔法使えたら楽なのに。


「ひぃいっ」


子供なら容易に潰れそうな岩が飛んできて、それを必死に躱す。


魔法使えたらなあ?!


「そういえば魔法……」


ウィンドウが開けないことに動揺して、魔法のことをド忘れしていた。

ウィンドウ開く=魔法使用だったから、使えないものかと思ったけど、これがリアル重視なゲームなら、感覚に頼った魔法の使い方もあるのでは?


「わあっ!?」


考え事してて、危うく踏み潰されそうになる。

ただ走るだけでは、ここを自分の庭としているレッサーパンドラゴンに追いつかれるのは当然のこと。

このままでは死ぬのは時間の問題。

試してみるしかない。


「できるかな……いや、やるしか、ない!」


魔法とは、体内に巡る魔素を魔力に変換し発動する。

よって、血の巡りのように体内の魔素を感知し、そしてそれを魔法として発動するには想像力や感覚が大事だ。

しかも、その流れをこの逃げながらの状態でこなすには……少し難易度が高いが、


「燃える!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る