【1話読み切り】弱った甘えん坊彼女のおねだりと甘い時間【甘々】
空豆 空(そらまめくう)
あたま撫でて
「ねーねー、あたま痛い。撫でて?」
彼女が俺に抱きつきながら俺に頭を差し出した。
「んー? なに、どしたの」
「わかんない。薬飲んだけど頭痛いの。撫でて?」
「仕方ないなあ……」
外では気を遣ってばかりのくせに、俺と二人きりだとどうしようもなく甘えん坊になる彼女。
どうせまた仕事で気でも使い過ぎたんだろう。
俺は彼女の頭を優しく撫でる。サラサラの髪からふんわりといい匂いがする。
「へへー。気持ちいい」
へにゃっと頬を緩めて笑う彼女。
「それはよかった。でも、頭痛いなら少し寝るか?」
「んー、……添い寝、してくれる?」
少し伺うように上目遣いで聞いてくる。
「まあ、仕方ないなあ」
「へへっやった」
彼女は小さくはにかんで喜んだ。
真っ昼間から、二人でベッドに入る。
すると彼女は俺に抱きついて
「ね、ね、もっかい。頭撫でてー」
ねだるように頭を差し出して言ってきた。
「はいはい。仕方ないなあ。……しばらく撫でてるから、このまま寝ていいよ」
「……へへ、昼間から
頭痛いくせに嬉しそうな彼女。
「まったくだ」
ちょっとそんな事を言いながら、彼女のほっぺをむにむにと摘んだ。
「もおーやだあ。いたずらしないでっ」
笑いながら言う彼女が可愛くて
「なんせ俺のなでなでは高いからなー?」
冗談半分でそんな事を言ってみたりして。すると彼女も
「あら、そんなお高い寛太くんにお支払い出来るものはありませんわ。私のちゅーで許してくれますか?」
戯けてそんな事を言ってきた。
「お前がキスしたいだけだろ?」
「えへ、バレちゃったー。だって、寛太がほっぺ触りながら見つめてくるんだもんー」
「俺のせいなの?」
「うん! だから、責任とってちゅーしてっ」
相変わらずいたずらっぽい顔をして、彼女は笑った。
「なんだよ、それ。仕方ないな」
俺は彼女の髪を撫でる手はそのままに、彼女にキスをした。
その瞬間、少し色っぽい顔をする彼女。
「へへ、きもちいいー」
そんな事を言うから
「なんだよ、頭痛いんじゃないのかよ」
俺もそう言うと、
「撫でてくれたからかなー? ちゅーしてくれたからかなー? 痛いの治ってきちゃったー」
少し眠くなった彼女はとろんとした顔をしてて、
「じゃ、完治するまでいっぱいしてやろう。俺は高いからな? 責任取れよ?」
「仰せのままにー」
悪戯っぽく俺に抱きついて甘える彼女が可愛くて。
日曜昼間の昼下がり、ベッドの中で。
——俺は彼女と、甘くて贅沢な時間を過ごした。
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空豆 空(そらまめ くう)
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