第七十三篇 テーマ「将棋」 ジャンル「バトルシーン」

 燃え盛る舞台の上で、二つの巨大な将棋の駒が向かい合っていた。

 一方は黒い『飛車』で、もう一方は白い『竜王』だ。


 竜王は圧倒的な存在感を放ち、その鋭い眼光は悪魔のような威圧感を与えた。

 黒い飛車も侮れない存在だが、その存在は竜王の前にはいとも簡単に寄り付くことができない。


「竜王、覚悟せよ!」


 黒い飛車が一喝し、巨大な車輪を回しながら全速力で竜王に突撃した。

 しかし、竜王は迅速に角度を変え、飛車の衝撃を巧みにかわしていく。


「無駄だ、竜王のスピードは止められない!」


 黒い飛車の顔に焦燥が浮かぶ。

 竜王の神速な動きに圧倒され、攻撃の手を尽くしても一向に追いつくことができない。


 しかし、黒い飛車はあきらめることはなかった。

 もう一度飛車を転がして竜王を追いつめようと試みるが、竜王は緻密な機敏さでその攻撃をかわし続ける。


 すると、竜王が飛車の巧妙なステップを見抜いた。

 竜王はどこからともなく現れた強力なドリルを手に取り、駒台から巨大な力を引き出し始めた。


「これで終わりだ!」


 竜王が一気に飛車に襲いかかる。

 ドリルは竜王の力を加速させ、空気を震わせるほどの威力で飛車を突き破ろうとする。


 しかし、黒い飛車は驚くべき策を持っていた。

 最後の瞬間、飛車はドリルの一撃を見切り、巧みな回避行動で竜王をよけた。

 そして、飛車は攻撃の隙を見計らって、竜王の胸に強烈な一撃をくらわせた。


 竜王は一瞬たじろいだが、すぐに立ち直り、怒りと共に黒い飛車に向かって突進してくる。

 二つの駒は空中で激しくぶつかり合い、激しい衝撃音が舞台に鳴り響いた。


 その激戦の中で、黒い飛車の顔には決意の表情が浮かぶ。

 竜王の攻撃をかわしては反撃を繰り返し、一瞬たじろいでも決して屈することはなかった。


 舞台は燃え盛り、二つの駒の熱い戦いは終わりを迎えようとしていた。

 黒い飛車と竜王は息を荒げ、激しい戦いの疲れを見せる。

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