第五十八篇 テーマ「ヘルパンギーナ」 ジャンル「医療」

 春休みを迎えた小学校5年生の樹里は、家族と一緒に海外旅行に出かけた。


 しかし、旅行2日目から樹里は喉の痛みを訴えるようになり、食べ物も喉を通らなくなってしまった。

 一家は現地の病院に駆け込むことにした。


 検査の結果、樹里はヘルパンギーナと診断された。

 現地の病院では、感染症であるため、入院し高い治療費が必要と告げられた。

 しかし、樹里の家族は海外旅行保険に加入しており、すぐに病院に保険書を提出した。


 治療を受けながらも、樹里は家族と一緒に旅行をして楽しんでいた。

 だが、治療が終わった後、彼女たちは帰国する飛行機のチケットを取ることができなかった。


 彼女たちは、帰国予定日を過ぎてしまったため、次の便まで宿泊することになってしまった。

 しかし、その宿にはヘルパンギーナの流行が発生していたことが明らかになった。


 樹里の家族は、彼女たちが感染するのではないかと心配し、一緒に泊まっていた他の客たちからも隔離されてしまった。


 その夜、母親は樹里が口にできるものを探しに外出した。

 彼女は路地裏で迷い、謎の男に助けられる。

 その男は、街中で流行しているヘルパンギーナに罹患していたが、薬を手に入れるために必死だった。


 母親は男と共に薬を手に入れ、樹里たちの元に戻った。

 彼女たちは、治療を受けたばかりのため、全員感染する可能性があったが、母親が手に入れた薬で感染を予防することができた。


 診断を受けた時から始まった旅行のトラブルに見舞われた中、一家の絆はますます強まっていった。

 そして、樹里は帰国する頃には元気になっていた。

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