最強の冒険者編④
アレスはクランハウスを出て、1人で冒険者ギルドへとやってきた。ローナはついて来ようとしていたが、ヘレンに止められどこかへ連れていかれてしまった。おそらく、僕を1人で行かせるためだろう。実際、ローナに行ってもらおうかなとか思ってた。
「入りたくないなー。」
アレスは陰鬱な気持ちになりながら、冒険者ギルドの中へ入った。冒険者ギルドは冒険者を統括する組織だ、世界中に支部があり、この世の冒険者たちはいずれかの支部に所属することになる。
支部によって特徴があったり、支部がある国によっては色々な条件があるため、冒険者の中には各地を転々としながら自分にあった支部を探すものもいる。
ギルドには多種多様な依頼が舞い込んでくる。この都市のギルドは依頼が特に多いため普段四六時中賑わっているのだが、なぜか今日は人が少なかった。
依頼にはランクがあり、1番低いランクはEランクで、そこからD、C、B、A、S、SSまである。冒険者のランクも同じで、その冒険者のランクにあった依頼を受けることができる。
また、クランにもランクがあり、CからSまである。クランとは冒険者たちが情報交換や依頼の協力のために集まった組織で、Bランク以上の冒険者が代表をすることで設立できる。クランあてにギルドを通して依頼が届くこともある。この前のクラン会も実は依頼だったりする。
アレスたちのクラン「星の灯」は5年前に、アレスと当時のパーティメンバーたちがアレスにマスターを押し付ける形で、設立したクランだ。それから、他の個人やパーティがクランに加わり、今ではSランクのクランになった。
クランが大きくなってしまったばかりに、クラン会の依頼が来て、こんなことになっていると思うと当時、クランマスターを押し付けたパーティメンバーに少し恨みが募る。
そんなことを思いながらギルドに入ったアレスは真っすぐ受付に向かった。
「すいませーん。」
普段より人が少ないことを不思議に思いながらも並ばなくて良いことを喜びながら、受付嬢に話しかけた。
「あら、アレスさん。」
「支部長います?」
と聞くと、受付嬢はニコニコしながらギルドに併設されている酒場を指をさした。アレスは指された方を見ると、このギルド内に人がいない理由を理解した。大きいという表現では表現しきれないような巨躯をしたムキムキのおっさんが怒りのオーラを発しながらこちらを睨んでいた。
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4話です。
今回はギルドやクランについての説明などを。
アレスのクランの名前を出すのを忘れてたことに気づいて慌てて入れました。
読んでくださってありがとうございます。ぜひ感想などいただけるとモチベにつながります。
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