キャッスルロックの球場で消えた投手



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「タッチ」の上杉達也は

キャッスルロックの球場で投げていた!?


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「タッチ」という野球マンガがある。


続編「MIX」が現在、好評連載中。

80年代当時「タッチ」の人気は凄まじかった。


週刊少年サンデーで

1981年36号から1986年50号まで連載。

この短期間で

日本は「タッチ」一色になった。


現在までロングランヒットを続け、

コミックスの総売り上げは

そろそろ2億部に届くあたり。

ここまで息の長い作品もまれだ。


「MIX」で

思い出のビデオー「甲子園の決勝戦」の映像中。

「タッチ」の時には見ることができなかった

甲子園での、その雄姿を確認できる。


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何故ここで「タッチ」なのか。

キャッスルロックに何の関係があるのか。


「キャッスルロックの球場のマウンドで・・・」

達也が

「キャッスルロック」と

ハッキリ言うシーンがあるのだ。


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「タッチ」は原作コミックス以外に

TVアニメ、劇場版3本、TVスペシャル2本、

実写版ドラマ、実写版劇場版がある。


問題は

原作者の手を完全に離れた

アニメのTVスペシャルだった。


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TVスペシャルの第二弾

「タッチ CROSS ROAD〜風のゆくえ〜」(2001)


大学卒業後、再び野球を始めた上杉達也が

アメリカのマイナーリーグで活躍、

南との遠距離恋愛も再開・・・という内容。


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急逝した弟の影を追うのをやめ

自分の野球を目指して渡米。

「レッドソックス」にエントリーする達也。


実際は

米国東部側の

寂れた地方都市にある

独立系マイナーリーグの「Emeraldsエメラルズ

投手として活躍し、リーグ優勝に導く。


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「レッドソックス」とは

スティーブン・キングの激愛する野球チームである。


米国東部側ーメイン州はこの最北端に位置する。

当然キャッスルロックは寂れた地方都市であり、

メイン州の国際空港から長距離バスで移動。

達也もグレイハウンドと呼ばれる長距離用バスで

向かう。


セリフから考えるに

達也が「キャッスルロックの球場」へと向かうのは

間違いないだろう。


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キャッスルロックは

スティーブン・キングが小説を書く上で

創作した架空の町だ。


どういうわけか、「タッチ」の上杉達也は

自分なりの野球を追求する為の

再起の場に

曰く付きのキャッスルロックの球団を選んだ。


そして、マイナーリーグとはいえ

投手としてリーグ優勝にまで貢献することになり。


何故?


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甲子園で優勝したのち

ドクターストップが掛かったとは言え

上杉達也は野球を完全にやめていた。

今は亡き弟の影を追う達也の

心情を察した親友の言葉に渡米した。


友情に押され、

弟の影にも押されてたどり着いた先が

キャッスルロック・・・。


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原作者の許可は得ているが

これは完全にアニメのオリジナルストーリーだ。


明るく見せながら、弟の死は

達也にいつまでも重く影を落としていたとしても。


何故キャッスルロック?


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スティーブン・キングのファンが

スタッフにいたのかも知れない。

当時、渡米しドジャースで活躍した

野茂のファンがスタッフにいたのかも知れない。

「メジャーリーグ2」の影響もあったかも知れない。


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上杉達也は

キャッスルロックの球場で投げ

そして消えてしまった。


その後はどうしているのか

全く判らない。


まるで「シャイニング」の時のように

球場の歴史の中に取り込まれてしまったような

怖さを感じる。


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