シークレットウィンドウ:Secret Window



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劇中、主人公モート・レイニーの掛けている

メガネがかっこいい!

もしもメガネを作る事があったら、是非!と思い

フレームと価格について調べてみたら・・・


メーカーであるタート社は既になく、

人気故に復刻版レプリカがあると聞き、

そちらも調べ追うが


ああ、なんてこったい!


オリジナルに至っては

オークションで100万円を遥かに超えて(!)

初期レプリカすら最低30万円・・・

今オリジナルを手に入れようと思ったら、

ジョニー・ディップに直接交渉するしかない様だ。


ええええ!


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2004年に公開されたアメリカ合衆国の映画。


原作:スティーヴン・キングの中篇小説

『秘密の窓、秘密の庭』(『Four Past Midnight』に所収)


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大人気作家モート・レイニー。

妻との離婚問題を起因とした大スランプ中。

そんな彼の前に司祭服の男・ジョン・シューターが現れる。


「お前はわたしの作品を盗んだ」


盗作疑惑の作品は「シークレットウィンドウ」

しかし、モート・レイニーの書いた内容と

ジョン・シューターが書いたと主張する内容は

違っている。


盗作疑惑に困惑するモート・レイニー。

知人の探偵にジョン・シューターの調査を依頼する。

その頃から

彼の周囲では恐怖に満ちた事件が起こり始める。


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スティーブン・キングの実体験が

非常によく反映した原作を

スパイダーマンの脚本を担当した

デヴィッド・コープ氏の監督デビュー作でもある。

ジャンルとしては「スリラー」あたり?


思い込みの激しいファンと称したストーカーに

付きまとわれた人気作家が事件に巻き込まれる図。


基本的な形はこうなるのだが

それはスティーブン・キングの作品。

単なるストーカー事件にはなってくれない。


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本作の舞台となる町はラドロウ。

キャッスルロックの近郊の小さな町であり

近年リメイク公開された『ペット・セマタリー』も

リメイク制作決定した『ダークハーフ』も

この町が舞台となっている。


『ペット・セマタリー』も『ダークハーフ』も

「埋葬したものが戻ってくる」話。

そんなラドロウが舞台の『シークレットウィンドウ』


色々と期待してしまう。


『ニードフル・シングス』の主人公である

アラン・パングボーン保安官が初めて登場する作品でもある。


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ジョニー・デップは、

普段からメガネ掛けている人なのだが

この作品出演以来、

タート社のフレームを愛用している。


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TART OPTICAL ENTERPRISE(タート・オプティカル・エンタープライズ)

1948年、ニューヨークにてジュリアス・タート氏が創業。

当時の眼鏡はメタルフレームが主流。

タートはセルフレームを手掛け、製造工場はマンハッタンにあった。

東京を基準に考えると、マンハッタンは新宿や渋谷くらいの街となる。

セルフレームであり、非常にクオリティ高い仕上がりのタートのフレーム。

おかげで今日まで名品として残り続けることとなった。


製品の品質以上にフレームの名品として定着したのは

若き俳優ジェームズ・ディーンが愛用者であったこともあるだろう。

屋外ではタートのクリップサングラスを愛用していた。


当時のジェームズ・ディーン人気は凄まじかったのだ。

影響されなかった若者はいなかった。

ラフな服装からフォーマルまで、

ジェームズ・ディーンはタート・フレームの眼鏡で

装いとして非常にカッコよく掛けこなしていたのだ。


ファッションとしてのメガネ、と認識されがちな

ジェームズ・ディーン。

彼は強度の近視であった。


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最近のレプリカ事情では

完全復刻版として復活していた。

創業者の当時の設計図を基に

当時の手法を再現するため

厳選した結果

なんと日本製なのだ。

職人技は

失われたと思っていた全てを

当時のままに再現することに成功している。


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「ニードフルシングス」の世界に突入することもなく

「シークレットウィンドウ」の世界には浸れる。


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個人的に

ジョン・シューターの名前は

『ヒッチャー:The Hitcher』(1986年)に登場する

ジョン・ライダーからだと思っている。


スティーブン・キングは

映画『ヒッチャー:The Hitcher』を

かなり気に入っている。

ジョン・ライダーの存在に

「深淵の邪神」的気配を感じ

役者共々大好きになっていたようだ。


存在の「本質」に共通点をいくつか見いだせる

ジョン・シューターとジョン・ライダー。


彼らは突然やってくる・・・







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