第14話
【桜視点】
しゅうくんと葵が長いキスをしている。
まぁ、葵の気持ち考えたら当然だよね。
しゅうくんから告白されて舞い上がちゃってるんだろうし。
今日のところは、二人だけにしてあげようと思い。
私は、しゅうくんから離れて立ち上がった。
「じゃあ、また明日ね」
しゅうくんからの返事はない。
返事をしたくても葵ががっちりとホールドしてるので無理みたいだ。
部屋から出て自分の家に向かう。
そして――
約2時間後……
自室で夏休みの宿題を進めていると葵が申し訳なさそうな顔をしながら部屋に入ってきた。
やや外股気味で歩く葵。
「どうしたの?」
「ゴメン桜……予定前倒ししてやっちゃいました」
「え? やっちゃったって、最後までしちゃったってこと!?」
「うん……」
「わかった、じゃあバレないようにしなくっちゃだね」
「ゴメン、思ってたより痛いから覚悟しといて……」
「いいよ、いいよ」
と軽く言って情報交換してみせたものの。
いざ、その時になると少しだけ怖かった。
今、私の目の前には気持ち良さそうに寝ているしゅうくんがいる。
リボンの色を桃色にしているとはいえバレちゃったらしゅうくんが悩んじゃうかもしれない。
だから、目覚める前に服を脱いで準備を整える。
つまり、寝ているしゅうくんを無理やり犯すのである。
幸いにも、しゅうくんのあそこは若い男の子らしく立派にそそりたっている。
後は、パジャマのズボンとパンツを一気に脱がせてしまえば何とかなるはずだ!
私は、強引にしゅうくんの履いているものを脱がしにかかる。
その反動で、しゅうくんが目覚めてしまうが問題ない。
「え? あれ、ナニ?」
初めてだとバレないように気合を入れて一つになってからポーカーフェイスで唇を奪う。
「昨日3回もしといて、いまさら驚かないでよね」
「え? 桜? なんで?」
よし、しゅうくんは、リボンの色を見て私を桜だと認識している。
まるで、身体の芯から裂かれるような痛みだが、この可愛い顔を見ながらなら耐えられる。
「昨日言ったよね。もう一人エッチするのはナシだって」
「だからって! いきなりは、ビックリするって!」
「はいはい。おじさんも、おばさんも居るんだから声おさえてよね」
「あっ!」
うふふ。
どうやら私が初めてだってバレていないみたいだ。
「い、いちおう言っておくけど。昨日の今日でまだ少し痛いの我慢してあげてるんだから感謝しなさいよね」
「あ、うん。その、ゴメンね」
「そこは、ありがとうって言ってキスするところでしょう?」
「あ、そうだよね」
しゅうくんからの優しいキス。
ありがとうの気持ちがいっぱいこもったキス。
心の底から満たされていくのがわかる。
あそこは、めちゃくちゃ痛いけど中で広がっていく温もりは最高に気持ちいい。
葵の言っていた通りだと強く思った。
そして、これも葵の言っていた通り。
しゅうくんは、すぐに出しちゃうけど復活も早いってこと。
5分も経っていないだろうに3回もしたしゅうくんは、とっても満足そうな顔をしていた。
その一方で私は、事後処理をテキパキと進める。
葵の言ってた通り。
血は、あまり出なかったけど――ごまかす必要はある。
だから、汚れを舐め取って綺麗にしたのだ。
シーツが真っ赤に染まるような事態にならなくて本当によかったけど……
私が、舐めて綺麗にしてあげたことで、しゅうくんがまたしても元気になってしまっていた。
でも正直、これ以上はムリ。
だから、手とお口で満足させてあげたのである。
「その、ありがとう。桜」
「いいの、いいの。昨日も言ったでしょ。これからは毎日相手してあげるって」
「うん。すごく嬉しいよ」
「えへへ。私もしゅうくんが満足してくれて嬉しいから。したくなったらいつでも言ってね」
「うん。ありがとう」
そして、私達が身支度を整えてから少し経った頃――
ドアがノックされた。
おそらく勉強道具を持った葵がきたのであろう。
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