私の体験した怪談話 六甲山

@larme-yula

第1話

私が 二十歳の頃 当時付き合っていた男性と 夜景を観るために 六甲へドライブデートをすることになった。


彼は 六甲は何度も車で訪れていたので 道もよく知っていた。


山道を走っていると 二股に分かれた道に出てきた


彼は 迷うことなく 進んでいく。


ところが....


彼 「あれ? さっきの道に戻ってしまった」

私 「え?迷ったん?」

彼 「いや なんでや....」


私は 初めてなので 全くわからないが

とりあえず 辺りを見回してみた


すると 右側前の大きな木のそばに

女の人が立っていた


私は 彼を怖がらせてはいけないと思い 見なかったことに....


彼は不思議そうに首をかしげながら また 山道を進み出した


すると

彼 「え!!またやん なんで?」


私 道はわからないが さっき立ってた女の人がもはや 目印になっていて

同じところに戻ったのだと 気付いた。


その時 一台の車が 私たちの車を抜かして走って行った

彼 「あ!あの車についていこー!そうしたら 着くはず」


ところが 突然の霧が出て 前の車が見えなくなり....

女の人が見える....

その女の人は 私たちが通るたびに少しずつ 近づいてるように見えた。

そして なんで彼は 女の人の前で綺麗に停まるのか....


はよ行けよ...と思っていると


女の人が こっちに来る


マジか!!

少しずつ近づき ついに 助手席のそばまできた。

中に入ってくる!と思った途端に

ドアは開いてないが 車内のルームライトがついた

私 「入ってくる!クルマ出して!!!」

思わず叫んだ


彼は 何かわからないようだったが 慌てて車を出した。

展望台のところまで 車で行きたかったが 着けないので 少し下にある道に車を停め 

展望台へと繋がる階段を登って 行こうと言うことになり 

車から降りた

木に囲まれた真っ暗な階段を見たら不気味で 足が一歩も動かなくなり 

私 「こわいこわい 無理無理 」

彼 「いけるって 俺おるから」

私が階段の方を見ると 無数の手が 階段に向かって出ていた

私 「無理!!!」

というわけで また車にのり 夜景を観ることなく 帰ることになった。


彼「 ほんま 怖がりやなぁ 大丈夫やって」

私 「ごめんなぁ せっかく連れてきてくれたのに」

と言いながら 後部座席に視線を感じる....

見たくない....

見たくないが気になる....


そっと横目で確認する

誰もいない....

ほっとして 缶コーヒーを飲みながら

彼に話しかけた

「実はさっき 同じ道に出てきてしまった時に 女の人が.....」

と言ったところで 彼の方を見ると 

彼の座席の後ろに さっきの女の人が...


見なかったことにした

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

私の体験した怪談話 六甲山 @larme-yula

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ