第11話 入団
喧々囂々、侃々諤々、幹部たちが話していて内容が追えない。何話されてるのかな?
「ということでよろしくお願いしますロゼットさんようこそセレアシャトン王立聖騎士団へ」グレン団長の発言で場が静まって私もよろしくお願いしますと頭を下げようとしたけどここは騎士風に礼をとった方がいいかと思い足を引いて流れるような動作で騎士の礼を取る、学園のスカート だったけど膝は覆われてるので見えまい。
マック隊長が呆れたようにそのポーズどこの国の騎士なんだ?って言った。そっかこれは昔見た騎士ポーズで一番カッコいいと思っていたものだけどこの世界と共通認識と違っていたらしい。さっきの命捧げるやつも知らんぞっ!とも言われた。
「それでは基礎の基礎の基礎訓練からお願いします」無難に頭を下げて挨拶しておいた。
それからマック隊長とグレン団長と騎士団長の執務室に案内された。近々新人団員の泊まりの合同訓練があるのでそれまでに皆が終わってる座学をざっくりと学び、正騎士団の他に魔術師団や従魔隊や国竜様の見学など挟み込んで行くらしい。
王宮内に守り神的な大きな竜がいるらしい、騎士団でなければ見学できないらしいから楽しみだ。
会議室の頂点に座っていたのはセレアシャトン王立聖騎士団のトップで総帥という称号のアレグサンダー総帥で、2人ともアレグと呼んでる。
親しい呼び名の訳はアレグ総帥とマック隊長とグレン団長の三人とも騎士団新人訓練の同期だったそうだ。
ややこしいけど聖騎士団の中で剣や槍や弓矢でのゴリゴリの力技は正騎士団で騎士団と呼ばれている、以下騎士団と言うやつだ。12ある隊の1つでマック隊長は隊長していてそれを束ねているのがグレン正騎士団長である(以下騎士団長、内輪では団長)
正騎士団の他の従魔隊や魔術師団、近衛騎士団もまとめたトップがアレグ総帥だ。
出身は一緒でも所属がインペリアルガードや相互異動できる私兵団となると総帥の管轄外らしい。
あの大きい人や髪型キメてた人やベアトリクス様はどこの何の師団長なんだろうか?おいおいわかるであろう。
午前の残りの時間はそのままグレン団長の騎士団の概要と歴史の講義が雪崩れ式に始まり、なぜかマック隊長も聞いていてしきりに感心している「基礎訓練で習いましたよ」とグレン団長から言われて「あの時は寝ていた」と豪語していた。
昼食は騎士団用の食堂で食べられる(もちろん無料)けれど学園の制服だし幹部用の食堂からグレン団長の秘書の方から執務室へ運んでもらった。
団長は家の仕事もあるらしく執務室に特別に私設の秘書と執事も構えている。
秘書兼執事の方はマーカス氏と言ってすっきりした顔立ちの中に内面の優しや細やかさが現れてる人でエスパーの様に気が回って秘書の鑑のようだった。
この人にはきっと初恋実らせた同士の奥様がいてかわいい子どもがいるであろう、一般的な女性はこの人を逃がさないと思う、ワイルド系でなければダメな人以外は。歳は30手前に見える。
さりげないながら気を遣わせない配慮などはぜひ見習いたい、王宮内はいろんな人が働いてるし貴族も多いしもしかしたら侍女で雇ってもらえるかもしれないしね。
わからないように観察してたのにマック隊長からはああいうタイプが好みか?10歳以上も離れてるし妻帯者だぞって言ってきた。
歳と妻帯者当たってた!やはりな。
「違いますよ今後の更に後の身の振り方について騎士団を解雇にでもなったら侍女とかで雇ってもらえるように優秀な人の仕事を観察してたんですよ」騎士団始まってもいないのにか?って呆れられたけど。
貴族と言えばグレン団長のもうすぐ生まれてくる赤ちゃんはきっとかわいいだろうから見てみたいな。
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